第二章
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一家で楽しく食べた、父と母はそれぞれワインやビールも注文して楽しんだ。だが隣の席にだった。
ある客が来てだ、守は言った。
「あれっ、あの人」
「どうしたの?」
「何処かで見たかな」
母にその客を見て言った。
「有名な人かな」
「ここは普通の住宅街だから」
母はそれでと返した。
「有名な人なんて」
「誰かいたか?」
父も言った。
「ここに」
「いないわよね」
「聞かないな」
こう妻に答えた。
「僕も」
「そうよね」
「どんな人なんだ」
「お隣よね」
夫婦で息子の視線に先に目をやった、そして。
夫婦はそっとだ、息子に言った。
「残り全部食べるんだ」
「今すぐにね」
「お父さんお母さんもそうするからな」
「もうお腹一杯でしょ」
「うん、一杯だよ」
息子もそうだと答えた。
「沢山食べたから」
「お父さんもそうだ」
「お母さんもね」
「だったらな」
「残りを食べて」
「そうしてだ」
「帰りましょう」
こう息子に言った、そしてだった。
一家でこれまでの和気藹々とした感じから急いで飲んで食べてだった、席を後にした、そして忠司は。
カウンターで勘定を支払った店員に強張った顔で囁いた、すると。
店員もだ、仰天して言った。
「わかりました」
「頼むよ」
「すぐに通報します」
こう言った、そしてだった。
一家はすぐに店を後にした、そうして家に帰ったが。
家に帰るとだ、息子はほっとした顔になった両親に尋ねた。
「急に帰ったけれど何かあったの?」
「あのお客さんだがな」
「指名手配犯だったのよ」
息子にそれぞれ真顔で話した。
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