第八幕その一
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第八幕 宝島
一行はロビンソンさんの島の後で港町である国に来ました、そこは静かな港町であり一見すると国ではありませんでしたが。
「この街も国でね」
「それで、ですか」
「宝島の国ですね」
「あのジム=ホーキンスさんの国ですね」
「海と島で大冒険をした」
「あの人の国ですね」
「そうだよ、この国はね」
かかしはナターシャ達五人にお話しました。
「彼の国だよ」
「今度は宝島ですか」
「あの冒険は凄かったですね」
「よく生きて帰られましたね」
「どうなるかってはらはらしましたけれど」
「生きてお宝も手に入ってよかったです」
「本当にそうだね、それでね」
さらにです、かかしは五人に言いました。
「今からこの国の大統領に会おうね」
「その人がですね」
ナターシャが尋ねました。
「ジム=ホーキンズさんですね」
「そうだよ、彼だよ」
「そうですね」
「その彼のお家に行こう」
「わかりました」
ナターシャも他の四人も笑顔で頷きました、そうしてです。
一行は一見の宿屋に来ました、そこは古い木造の建物で居酒屋でもあります。四十代の十八世紀位ののイギリスの服を着ているご夫婦が迎えてくれまして。
小柄な茶色の髪と目の男の子と若い逞しい長身の青年に鸚鵡が出てきました、その少年こそがでした。
「僕がジム=ホーキンズだよ」
「あの大冒険をした」
「かつてね、今はこの国の大統領だよ」
ナターシャににこりと笑って答えました。
「オズの国の中にあるね」
「そうなんですね」
「うん、そしてね」
ジムはさらに言いました。
「この国は僕が暮らしていてね」
「大冒険から戻ってですね」
「暮らしているね」
そうしたというのです。
「港町がそのままだよ」
「国になっていますね」
「そうなんだ、僕とね」
「そちらの人がベン=ガンさんですね」
「そうだよ」
青年さんが笑顔で答えました。
「僕がベン=ガンだよ」
「あの島におられた」
「そうなんだ」
まさにというのです。
「僕はね」
「そうですね」
「そう、そしてね」
さらに言うのでした。
「僕の肩に止まっているのが」
「フリントである」
鸚鵡は自ら名乗りました、胸を張って威張った感じですがそれがまた結構愛嬌があっていい感じです。
「宜しくである」
「あの海賊と一緒にいた」
「そうである」
「そうなのね」
「じゃあ国の中を案内して」
ジムはお仕事のお話をしました。
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