6-4
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
、奥の部屋から封筒を出してきて、お兄ちゃんにお金を渡していた。
翌日、私は薄いブルーのポロシャツにベージュ色のボックスプリーツのスカートだったのだけど、お兄ちゃんは紺のTシャツに汚れているのかわからないカーゴパンツで・・・
「なんやのー その 汚い色のズボンはー」
「いっつも こんなもんやー 水澄と違って そんなに 持ってへんからな」
「・・・わかった」と、私は、せめて上だけでもお揃いにしようと紺のポロシャツに着替えていたのだ。
「これで 一応 お揃いやろー」と、お兄ちゃんと手を繋いでいって、京阪の清水五条に向かったのだ。
駅を出てからは、混雑していたので、清水坂をお兄ちゃんは私の手を引っ張るように繋いでいてくれた。清水寺に入ってからも、私は
「おぉー おー 高い 街並みも見えるんだねー」と、小走りになっていると
「水澄 走るなよー 初めてじゃぁないんだろう?」
「うー 初めてだと思う」
「遠足とかで来てるはずだけどー」
「へぇー 覚えないなぁー」
「寝てたんちゃうかー」
産寧坂から八坂神社に向かって歩いて、その間 私は お兄ちゃんと腕を組んだり、絡ませるように手を繋いでいた。途中、お目当てのみたらし団子のお店を見つけて、何組かが並んでいて、私達も待っていたのだけど、私達の前に並んでいた4人組のお姉さんが声を掛けてきて
「仲 良いのねぇー 恋人?」と、聞いてきたので
「はい! 恋人以上 お兄ちゃんです」
「えっ 羨ましいぃー お兄さん? はぁーぁ」 さっきから、お兄ちゃんが帽子を脱いで顔を扇いでいたので、額の汗をハンドタオルで拭いてあげていたから、そんな風に見えたのかもー
「お姉さん達は旅行ですか?」
「ええ 神奈川からー 大学の卒業旅行なのよ でも 京都は暑いわねぇー」
「ふふっ 神奈川も熱い学校 いっぱいありますよー」と、その時、私もツバの長い目の紺のキャップを脱いで顔を扇ぐ仕草をしていると、私の刈り上げた髪の毛をながめながら
「・・・」 声を失っていたみたい。私が衝撃を受けた山手丘学園 そんなことは、お姉さん達にわかる訳がないと思っていたけど・・・
ようやく、席に案内されて、お団子を・・・私がお兄ちゃんの口元についているタレを拭いていると
「よせよー みんなが 見てる」
「へっ 恰好 つけてやんの! 赤ちゃんみたいに汚してるくせにー 食べさせてあげようか」と、口元に串を持って行くと
「いいったらー 水澄 時々 兄貴を からかうようなことをやるよなぁー」
「ふふっ 本当に仲良いのねぇー こんな 可愛らしい妹さんが居ると楽しいよねー」と、さっきのお姉さんが横の席から言ってきたら
「いや うれし
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ