第八十八話 主その十五
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「ふんだんに使ってな」
「そのうえで、ですね」
「戦ってな」
そうしてというのだ。
「勝つ、厳しい戦になっても」
「勝てるね」
「そや、やるで」
「ほなね」
「力を合わせて」
十人そして神具達のというのだ。
「戦うで」
「そうしよね」
「大蛇の八つの頭で攻めれば」
そうすればというのだ。
「特にや」
「強いね」
「そやからな」
それだけにというのだ。
「頼むで」
「大蛇は八つ頭や」
リーは八岐大蛇のこのことを指摘した。
「黙示録のドラゴンより一つ多い」
「頭がやね」
「そやからな」
「その分攻撃出来るね」
「しかも大蛇だけやなくて綾乃ちゃんもおってな」
「皆もおるね」
「七つ頭のドラゴンには勝てても」
キリストがというのだ。
「果たして私達十人それぞれの神具が力を合わせて勝てるか」
「そういうことやね」
「しかもキリストさんは正攻法しかない」
リーはキリストを見てこのことに気付いた、そしてその気付いたことを綾乃それに他の仲間達に話したのだ。
「それやとな」
「策も使えるね」
「そや、正攻法で来る強敵にはな」
「軌道やね」
「分身なり術を跳ね返したり敵の能力を弱めたりな」
「絡め手も使って」
「戦う、そうすればな」
キリストが如何に強敵といえどというのだ。
「勝てる、ほなな」
「皆で力を合わせtレ絡め手を使って」
「戦おうな」
「ほなね」
綾乃はリーの言葉にも頷いた、そして大蛇の八つの頭に攻撃させつつ自身は仲間達と共にであった。
キリストの足に縄を絡み付かせる様に神霊の能力を落とす術を用いて分身や反射の術も使ってだった。
キリストの正攻法に対した、そしてだった。
十人で力を合わせて戦った、その結果。
全員あと一歩で倒れる、その状況の時にキリストが言った。
「これ以上は戦えないです」
「キリストさんが」
「そうです、私の敗北です」
潔くこのことを認めた。
「紛れもなく」
「そうですか」
「お見事です、ではです」
「先に進んでええですね」
「どうぞ。塔もあと僅かです」
キリストは綾乃に微笑んで話した。
「ではそのあと僅かを」
「これからですね」
「踏破して下さい、そして得られた力で」
「はい、この世界を救います」
「そうします」
「それでは」
こう話してそうしてだった。
綾乃はキリストと別れまずは宿屋に入った、そのうえでいよいよ残り僅かとなった塔の踏破にかかるのだった。
第八十八話 完
2024・9・1
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