暁 〜小説投稿サイト〜
新オズのかかし
第七幕その九

[8]前話 [2]次話
「毎日入って」
「そうしてだね」
「服も洗濯しまして」
 そうもしてというのです。
「とてもです」
「清潔なんだね」
「はい」 
 そうだというのです。
「今では」
「それは何よりだね」
「この島での暮らしは最高ですよ」
「快適なんだね」
「とても」
 こう言うのでした。
「そうですよ」
「それは何よりだね、では他の場所もね」
「はい、案内させてもらいます」
 ロビンソンさんが応えてでした。
 使節団の一行はロビンソンさんの国である島の中を案内してもらいました、そうして色々な場所を見ていますと。
「自然が豊かだね」
「はい、何かです」 
 ナターシャはかかしの横から言いました、今も五人一緒です。
「密林みたいですね」
「中南米ですね」
 ブラジル生まれのカルロスが応えました。
「これは」
「そういえば外の世界のロビンソンさんの島は中南米でしたね」
 神宝はこのことを指摘しました。
「丁度アマゾンの傍の」
「だからここもですね」 
 ジョージの口調はしみじみとしたものでした。
「アマゾンに似ているんですね」
「そういえば生きものも」
 恵梨香は島の彼等を見て思いました。
「そうですね」
「そうだね、ここはアマゾンだね」
 かかしはまさにと答えました。
「草木も生きものもね」
「雨が多そうですね」
「スコール降りますね」
「それなら尚更ですね」
「この島はアマゾンですね」
「そうですね」
「そうだね、ここはアマゾンでね」
 まさにと言うかかしでした。
「暮らしていてもね」
「そう、アマゾンですから」
 ロビンソンさんも言います。
「外の世界ではかなり大変でした」
「アマゾンの自然は物凄いそうだね」
「その時は生きることに必死で知りませんでしたが」 
 それでもというのです。
「今はです」
「アマゾンのことを知って」
「その自然に驚愕しました」 
 そうだったというのです。
「本当に」
「オズの国にもアマゾンはあるけれど」
「それでもですね」
「危険はないからね」
 外の世界と違ってというのです。
「安心出来るよ」
「そのことは」
「君も危ない目には遭っていないね」
「オズの国では」 
 ロビンソンさんははっきりとしたお顔と声で答えました。
「そうです」
「それは何よりだね」
「波乱万丈で」
 そうであってというのです。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ