最高傑作
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ザードが答えた。
「どういうことだ?」
「本当の意味で重力をコントロールできる。つまり……」
ウィザードは、伸ばした手を地面に向ける。
すると、蝶人形が彼の手に従い、今度は地表に向けて進行してきた。
爆発物が想定以上に接近してきたことを見て、ビーストは子供たちとともに悲鳴を上げた。
「お、おいおいおい!」
重力の魔法が、蝶人形の動きを完全に支配した。ここまで来れば、彼が今指輪を外したとしても、残りは慣性の法則により、地上へ……ウィザードへ激突することは間違いない。
だが指輪を外したウィザードは、別の指輪を取り付けていた。
『チョーイイネ スペシャル サイコー』
琥珀色の魔法陣が、再び大地の力をウィザードに与える。
無数の土砂がウィザードの腕に集約。それはやがて形となり、ドラゴンの鉤爪をウィザードの両手に与える。
金色の爪が光を放ち、そのまま魔力がウィザードの全身から溢れ出す。
「終わりだ……!」
魔力はそのまま、ウィザードの両手に集っていく。やがて琥珀は金となり膨大な力となる。
「だあああああああああっ!」
ウィザードはそのまま、ドラゴヘルクローの腕を振るう。
すると鉤爪が描いた弧は、そのまま空中を直進。
地上へ向かってくる巨大な蝶人形に命中、その体を貫通させた。
蝶人形は、数秒空中にとどまっていたが、やがて左右の体に切れ込みが入り、分裂。空中にて、大きな爆発となった。
「バカな……! オイラの究極芸術が!」
嘆くデイダラ。
哀れ彼の芸術作品は、すでに別のエネルギーを受け、虚空の塵と化している。
頭を抱えたデイダラは、ウィザードを睨む。
「やってくれたな、うん。お前には今度、改めてオイラの芸術を味合わせてやるよ」
デイダラは次に、パピヨン、彼と対峙するフロストノヴァにも視点を当てている。
「お前たちも、オイラの芸術を味あわせてやるよ。特にゲートキーパー」
芸術家の指名に、ゲートキーパーは目を細めた。
「戦いたいのなら、相手になろう。私の芸術とやらになる覚悟はあるのだろうな」
「ふん。氷遁使いの対策用の芸術を開発しておいてやるぜ、うん」
デイダラは鼻を鳴らし、手を組み合わせて印を組む。
すると、彼の隣に倒れる大型の鳥が爆発。
だが、それまでの爆発に比べると、その規模はあまりにも小さい。爆発が晴れると、デイダラの姿もない。逃げる目くらましだということは明白だった。
「ふむ。逃げたか……」
パピヨンは相変わらずの姿勢で、それを眺めている。
「まだやるのか!?」
ビーストはひなから離れないまま、彼へ警戒の目線を向ける。
パ
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