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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第227話:奮闘虚しく
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ォニックゲインが無くとも魔力で戦う事が出来ます。ですがセレナさんは魔力の扱いが出来ません」
「じゃあ、どうすれば?」
「そこは私がフォローします。私のファウストローブは様々な波長を操れますので、その能力を使ってセレナさんの負担を減らします」
これが敢えて純正のシンフォギアにすることなくファウストローブとのハイブリッドにした理由である。この仕様である以上、セレナはアリスと行動を共にする必要があった。
こうして復活したセレナのアガートラームは、本部襲撃と言う緊急事態にその力を発揮する事となったのである。
「行きますッ!」
そう言った経緯から再びアガートラームを纏ったセレナは、アームドギアであるビームダガーを手に颯人と対峙しているジェネシスの魔法使いに攻撃を仕掛けた。この予想外の増援に浮足立った魔法使い達は、しかしベルゼバブの一声に冷静さを取り戻した。
「狼狽えるなッ! 所詮敵は装者が1人増えた程度、恐れることはないッ!」
幹部の言葉にメイジ達は恐れずセレナを迎え撃つべく身構える。ライドスクレイパーはこの決して広いとは言い難い通路では使い辛い為、どのメイジも左手のスクラッチネイルでの攻撃をメインにすべく構えていた。
そして接敵。手始めに1人のメイジが鋭い爪でセレナの柔肌を切り裂こうとしたが、セレナは取り回しに優れたビームダガーでそれを難なく受け止めると攻撃を受け止めた方の手とは逆の手に持っていたビームダガーで敵を逆に切り裂き倒してしまった。
「ハァッ!」
「ぐっ!?」
「チィッ!」
1人がやられたのを見て別のメイジが飛び掛かる。壁や天井を利用して三次元的に動き攻撃してくるのを、セレナは身を屈める事で避けつつ体を捻り下から蹴り上げて逆に天井に叩き付けた。
「ゴハッ!?」
あっという間に2人のメイジが無力化されたが、この程度の被害はベルゼバブとしても織り込み済みであった。その隙に奴は得意の空間魔法でセレナの背後に剣を突き出し虚を突き隙を作りだそうとしていた。
だがベルゼバブの剣が空間に開いた穴に入ろうとした直前、逆に穴から光る短剣が飛び出し今正に攻撃しようとしていたベルゼバブの肩に突き刺さった。
「ぐぁぁぁぁっ!? な、何ッ!?」
今何が起きたのか分からず、ベルゼバブがセレナの方を見る。すると彼女の周りには、数本のビームダガーが宙に浮いているのが見えた。マリアのアガートラームとは全く違うセレナの戦い方。マリアは手にした短剣による接近戦を主軸に戦うが、セレナはそれとは別に宙を自在に動き回る短剣を操り戦う事が出来るのである。
つまりセレナを相手にすると言う事は、無数の宙に浮く短剣をも相手にしなければならないと言う事。1人で数人分の戦力となれる、クリ
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