第57話
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「そもそもサフィナ総督閣下の父君――――――リウイ前皇帝陛下は異種族の方であり、異種族やその血を引く方達は私達”人間”よりも遥かに長寿で老化も緩やかであることで、人間でいえば高齢に当たる年齢でも異種族からすれば若い年齢に当たり、また容姿も若々しいとの事ですから、私達”人間”の感覚で異種族の方達を評するのは早計かと。」
「あー、そういや姉貴も長く生きていたから一々自分の年齢を数えるような面倒なことはしていないが、それでもあんな若い見た目で数百…………いや、数千年以上は生きているかもしれない婆だって話を聞いたことがあるな。」
(…………あらあら。今回の件が終わったらじっくりと時間をかけた”お話”が必要のようね、アーロンには…………)
(あらら、懲りないわね〜、アーロンも。)
リゼットの話の後にあることを思い出して呟いたアーロンの話を聞いて驚愕の事実を知ったヴァン達がそれぞれ冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中アーロンの身体の中で膨大な威圧を纏って微笑んでいるマルティーナの様子をユエファは苦笑しながら見守っていた。
「お前な…………後でどうなっても知らねぇぞ。」
「あはは………えと、それよりも南カルバード総督も”マーシルン”という事は、アニエスさんの先輩であるあの生徒会長さんとは同じ一族同士として親しいのでしょうか?」
マルティーナがアーロンの身体の中でアーロンが自分を”婆”呼ばわりしている事を聞いている事に気づいていたヴァンが呆れた表情でアーロンに指摘した後苦笑したフェリはある疑問を口にし
「さてな………前にも説明したがメンフィルの皇家は十数家の分家が存在している事で一族の人数も他国と比べれば相当な人数で、その分家は”本国”側――――――メンフィル帝国が擁する異世界(ディル=リフィーナ)の広大な領土の領主としての役目を務めているとのことだから、”本家”に近い立場であるあの仔猫と”分家”の元当主である南カルバード総督が親しいかどうかまではわからねぇが…………さすがに総督に面会する為の”繋ぎ”は可能だと思うぜ。………まあ、この間サルバッドの公太子に目をつけられたばかりなんだからできれば南カルバード総督みたいなメンフィルの権力者との面会なんざ遠慮したい所だがな。」
フェリの疑問に対してヴァンは真剣な表情で考え込みながら呟いた後苦笑を浮かべた。
〜列車内〜
一方その頃アニエス達はハミルトン博士についての復習をしていた。
「当時は反移民主義的な風潮もそこまで強くは無かったみたいで…………ハミルトン博士の提案は、理科大学と職人街にすぐに受け入れられたそうです。
「そして理科大学と職人組合の産学共同で45年前に”ヴェルヌ社”が創業――――――他国とは違うアプ
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