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英雄伝説〜黎の陽だまりと終焉を超えし英雄達〜
第57話
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ンは鼻を鳴らし、シェリド公太子の事を思い返したフェリはこれから向かう目的地に興味を抱いていた。



「俺も仕事で何回か行ったくらいだな。カルバード南西”オージェ峡谷”の一角にある最先端の学術工業都市――――――中世から続いている大学と職人街とヴェルヌ中心の新市街にわかれている。」

「そのきっかけとなったのがおよそ半世紀前の”導力革命”…………エプスタイン博士の三高弟の一人が持ち帰った技術ですね。」

「あ…………確か中東系のL・ハミルトン博士っていう。」

ヴァンの説明を補足したリゼットの説明から出てきたある人物の名を聞いたフェリは自分が知っている知識を口にした。

「そういやバーゼルは”南”――――――メンフィルの総督府が置かれている都市でもあるんだろう?旧首都の総督府も軽く目にしてきたが、バーゼルの総督府も同じ感じなのか?」

「いや―――――そもそも南カルバード総督府は市内に設置していなく、バーゼルの郊外に設置されている。」

「え…………市内ではなく、郊外に総督府が設置されているんですか?」

アーロンの疑問に答えたヴァンの説明を聞いたフェリは目を丸くして疑問を口にした。



「ああ。理由は色々とあるそうだが、南カルバード総督府はオージェ峡谷の一角に建設されたメンフィル帝国軍による要塞――――――”オージェ要塞”の役割も兼ねているから、”北”の総督府と違い、どちらかというと軍事拠点としての意味合いが強い。」

「要塞の役割も兼ねている総督府ですか…………という事はもしかして、”南カルバード総督”も軍人の方なのですか?」

ヴァンの話を聞いて真剣な表情を浮かべたフェリはあることが気になり、疑問を口にした。

「はい。サフィナ・L・マーシルン総督――――――メンフィル帝国軍の”竜騎士”達による騎士団――――――”竜騎士軍団”の長であり、メンフィル帝国の皇家――――――”マーシルン家”の分家の元当主でもあった女性の総督です。」

「”竜騎士”…………お父さん(アブ)や里の戦士達からも聞いた事があります。”竜”を駆り、空を縦横無尽に駆けて戦える事で空の戦いで竜騎士達に敵う存在はいない事から”空の王者”と呼ばれていると。」

「俺もそいつの噂は聞いているぜ。確か3年前の”大戦”にも参加したらしいじゃねぇか。何でも見た目は若いが、実は婆の年齢って話だろ?」

「お前な…………そんな機会はないと思うが間違っても総督自身もそうだが総督府の関係者の前で、絶対にそんなヤバイ発言はするなよ…………」

リゼットの話を聞いたフェリは真剣な表情を浮かべ、フェリと共に真剣な表情で呟いたアーロンは口元に笑みを浮かべてある話を口にし、その話を聞いたヴァンは冷や汗をかいた後呆れた表情でアーロンに注意した
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