第57話
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かった方が時間を節約できて効率的だと思うのだが…………まあ、長距離列車はあたしも初体験だし、興味深い事は事実だね。」
「う〜ん、楽しみだな〜。両カルバード州最先端の工学都市だっけ?」
「ええ、タウンガイドによると”エアロトラム”っていうのもあって…………」
「そ、それよりもアニエス。さっきあの男と何を話して――――――」
「ほらほら、列車が出ちゃうわ。早く乗っちゃいなさい。」
アンリエットとレジーニア、そしてアニエスやオデット、アルベールがそれぞれ会話しているとレンが列車に早く乗るように促した。そしてそれぞれ列車に乗り込み、レンも列車に乗り込もうとしたが乗り込む際にある方向に視線を向けてウインクをし
(ふう…………完全に気づかれているみたいね。メンフィル皇族の”才媛”にして前メンフィル皇帝の”養女”―――――彼女がこの時期に北カルバード入りしたことは決して小さくない意味を持つはず。室長やキンケイド主任…………”現総督府”の思惑もまだわからない。だけど今は責務を果たすだけよ――――――閣下の理念を少しでも残せるように。)
レンが視線を向けた方向――――――アニエスやレン達が乗り込んだ同じ列車内のある席に座っているサングラスをかけた女性はレンの視線に気づいた後考え込み、そして決意の表情を浮かべた。その後列車は出発し、ヴァン達は車で、アニエス達は列車でそれぞれバーゼル市へと向かい始めた。
〜車内〜
「いや〜、流石に8名はキツそうだが車中泊とかもできそうだなぁ。」
「だあっ、せめて靴を脱げ、靴を!シートが汚れんだろうが!
事務所のメンバーを乗せた車がバーゼル市に向かっている中車内ではアーロンが早速改造によって後部座席となった最後尾の後部座席に足を延ばして寛いでおり、アーロンの様子をバックミラーで見たヴァンは運転しながらアーロンに注意し、その様子にフェリ達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「ふう、でもやっぱりアニエスさんと一緒に乗りたかったです…………」
「ふふ、すぐ機会はあるでしょう。荷台は相応に狭くなりましたが専用端末が載せられて何よりでした。」
アニエスが一緒に乗っていない事に残念がっているフェリの様子を微笑ましそうに見つめながら指摘したリゼットは荷台に載せられている端末に視線を向けた。
「ああ…………やっぱりあの公太子、諸々見越して送り付けやがったな。お前らもああいう手合いには簡単に借りを作らないようにしとけよ?」
「ハッ。鼻歌交じりでカスタムしといて何言ってやがる。」
「うーん、ギルドとわたしたちを使い分けているのは気になりますが。それにしてもバーゼルですか。戦士団でも行ったことはありませんね。」
自分達へ忠告するヴァンにアーロ
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