第57話
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トで事務所のことを?」
「クスクス、そういうこと。ちなみに彼とは3年前に”依頼”で知り合って、その数ヶ月後の”とある人物”の提案によって開かれた”親睦会”で会ったきりでね。春に私が北カルバードに留学に来たことも知らなかったくらいだから安心なさいな。」
「べ、別に…………でも、それじゃあどうして腕を…………」
レンの話を聞いたアニエスは答えを誤魔化した後複雑そうな表情で出発前の出来事を思い返した。
「その反応が見たかったから♪」
「!も、もう…………」
レンのウインクによって自分はからかわれた事に気づくと溜息を吐いた。
「…………でも、ちょっと嬉しいです。多分…………その時にヴァンさんに凄く良くしてもらったんですよね?」
「え…………」
アニエスをからかっていたレンだったがアニエスの口から出た意外な問いかけに呆けた表情を浮かべ
「だからこそ私にも”紹介”してくださったんでしょう?先輩がいつも私達のことを考えてくれているのは知っていますし。よっぽど信頼に足る人じゃないと近づけたりはしないでしょうから。」
「えっと…………(何か盛大な勘違いをされているみたいだけど…………ま、そっちの方が面白そうね♪)…………ふふっ、それに関してはご想像にお任せするわ。私が出会ったのは裏解決屋を始めたばかりの頃で…………ぶっきらぼうで、実力が足りてなくて…………でも、必死に足掻いて私の依頼を成功させてくれた。」
アニエスの指摘を聞いたレンは冷や汗をかいて困った表情を浮かべたがすぐに気にせず話を続けた。
「そう、だったんですか…………ふふっ、ヴァンさんは昔からヴァンさんなんですね。それに先輩も…………」
「…………北カルバードに留学して、貴女たちと知り合って――――――何の因果か生徒会長を引き受けてこうして視察研修を引率したりして。不思議なものね、”縁”っていうのは。」
「はい…………」
「ああ、そういえばあの人、甘い物好きは変わっていないの?私の依頼を請けていた頃も、街に出る機会があれば必ず甘い物をたくさん買っていたようだけど。後車にもやたらうるさかったようだけど…………」
「ふふ…………なんだか、昔より悪化してるみたいですね。よく知る方の言葉によれば、ですけど。」
「ああ、噂の”A級”さんね。何やら只ならぬ関係みたいじゃない?実際そこの所はどうなの?うふふ、気になっているんでしょう?」
「そ、そんなことは…………えっと、ある程度は…………」
(”ある程度”どころか、”相当”でしょうが…………)
意味ありげな笑みを浮かべたレンにからかわれたアニエスがレンから視線を外して複雑そうな表情で答えている中”天使”の為、アニエスの”本心”にも気づいているメイ
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