第八十八話 主その十二
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「別にや」
「ええな」
「そや」
そうだというのだ。
「どうせ生きていてもや」
「誰の何の役にも立たんな」
「出来損ないや」
そうだというのだ。
「最早な」
「そんな奴やな」
「そやからな」
だからだというのだ。
「そんな奴遺族の人達に突き出すんや」
「法の保護街に置いて」
「そうしたらええ、しかしな」
「いかし?」
「法がない社会がどうなるか」
芥川は中里に話した。
「わからんし殺された人の痛みや苦しみもな」
「わからんで」
「遺族の人達のこともな」
「わかろうとせん」
「こうした奴って権力の側がやったら言うけどな」
それでもというのだ。
「過激派とかカルト教団がやってもな」
「言わんな」
「ダブスタや、しかも人の気持ちを理解しようともせん」
「ホンマモンのアホでな」
「生きる価値もや」
それこそというのだ。
「ないわ。大体過激派やカルトが何を目指すか」
「自分等が権力握ることや」
「それで目的の為には人殺すのも躊躇せん連中が権力握ったらどうなるか」
「しかも権力は変わるわ」
「普遍やないわ」
「そういうのもわかってへんな」
「こんなアホは生きる価値もなければ」
そうであってというのだ。
「そんなアホを雇う店はな」
「潰れるな」
「そこまでのアホを雇うなら人を見る目がない」
そうだというのだ。
「それもとことんな」
「他にも碌でもないの雇ってるな」
「その店に親会社があれば」
そうであればというのだ。
「絶対にその親会社の経営もな」
「まともやないな」
「まともでない奴雇ってな」
そうであってというのだ。
「そしてな」
「とんでもない経営してるな」
「そやから親会社ことな」
「その店も潰れるな」
「確実にな、何でもそんな店があったらしい」
芥川は心底軽蔑しきった顔と声であった、世の中ここまで愚かな輩も残念ながら存在しているのだ。
「それでほんまな」
「潰れたんやな」
「今言うてる考えそのままのアホを店員にしてたが」
「親会社ごと潰れたか」
「そのアホを雇って数年後にな」
「そやってんな」
「ああ、世の中そこまでのアホもおる」
法がなければどういった社会になるかわからず権力に反対するならテロも殺人もしていいと言い被害者や遺族の苦しみや悲しみをわからずわかろうともしない様なというのだ。
「そのこともな」
「覚えておくことやな」
「そや、しかし法はな」
「必要やな」
「ないとな」
その時はというのだ。
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