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金木犀の許嫁
第四十話 昔の忍者その十三

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「大阪に住んで」
「そうしてなの」
「色々な場所に何度も行きたいね」
「そうなの」
「そうも思ったよ」
「将来は」
「今は無理でもね」 
 それでもというのだ。
「やがてはね」
「そうね、それもいいわね」
 笑顔でだ、夜空は佐京の言葉に頷いて言葉を返した。
「それじゃあね」
「お互い大学を卒業して就職して」
「結婚したらね」
「大阪で暮らしてね」
「色々な場所デートするのもいいわね」
「そうだよね」
「お家なら」
 夜空は住む場所の話もした。
「実家どうかしら」
「夜空さんの」
「そう、そこでね」
「いいのかな」
 佐京は夜空の提案に謙遜する態度で応えた。
「おじさんおばさん迷惑じゃないかな」
「いや、私の実家だから」
 夜空はそれでと答えた。
「私と私の旦那さんが暮らすならね」
「いいんだ」
「お父さんとお母さんもね」
「そうなんだね」
「そうしたことで言わないし」
 二人もというのだ。
「だからね」
「それでなんだ」
「そう、その時はね」
 二人で結婚して大阪を巡ろうというならというのだ。
「もうね」
「夜空さんの実家で暮らして」
「そこから会社にも通勤してね」
「それでだね」
「休日とかにね」
「大阪のあちこちを一緒に行って」
「デートすればいいのよ」
「そうすればいいんだね」
「大阪にいれば」
「地元だし」
「同じ大阪市の中を行き来するから」
「移動も楽だね」
「だからね」
 それでというのだ。
「その時はね」
「結婚してからも大阪のあちこちをデートしたいなら」
「実家で暮らしましょう」
 夜空のというのだ。
「お姉ちゃんの実家でもあるけれどね」
「それでもだね」
「そう、そしてね」
 そのうえでというのだ。
「今もね、こうしてね」
「色々行けばいいね」
「そうよ」
 こうも言うのだった。
「今もね」
「大学に行ってからも」
「そうでしょ、だからね」
「今もだね」
「学生時代も」
 高校時代そして大学生になってもというのだ。

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