第七百七十四話 苺風呂その七
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「質素って言うとね」
「そうよね」
「実際にね」
まさにというのだ。
「そう言っていいわね」
「本当にね」
「残りもので宴とか」
「かなりよ」
「それもあれでしょ」
アロアがこう言ってきた。
「執権さんのお話でしょ」
「鎌倉幕府のね」
「幕府の実質トップの」
「その人の酒宴よ」
「それで残りものだったのね」
「それが当時の武士で」
彼等の行いでというのだ。
「兎角ね」
「質素だったのね」
「質実剛健で」
彰子はさらに話した。
「実用的なのがね」
「武士だったのね」
「特にその頃の鎌倉武士はね」
彼等はというのだ。
「質素でいつも鍛えていたのよ」
「身体を」
「遊びも鍛錬のものばかりだったし」
このことは実際のことだ、鎌倉時代の武士達は遊ぶにしても鍛錬を念頭に置いたもので楽しんでいたのだ。
「賭けはしても」
「それはあったのね」
「昔だからね、けれど他の遊びは」
「鍛錬のものばかりで」
「お相撲をして」
そうしてというのだ。
「馬に乗って弓矢を使って」
「本当に鍛錬ね」
「そしてね」
彰子はさらに話した。
「刀を振る」
「そうして遊んでいたの」
「泳ぎもしてね」
水連である、これも鍛錬の一つだったのだ。
「それで強かったのよ」
「モンゴル撃退するする位に」
「そうなの、もうね」
彰子は周りの女の人達の裸も見つつアロアに話した。
「筋肉凄かったらしいわ」
「マッチョだったのね」
「だっていつも鍛えていたから」
「全身筋肉ね」
「だからお風呂に入ったら」
今の自分達の様にというのだ。
「男湯になるけれど」
「全身筋肉ね」
「それも実用的な」
そうしたというのだ。
「そんな身体だったらしいわ」
「それってこんな感じ?」
アンネットは湯舟の中で問うた。
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