第112話 辺塞到着
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艦内の士気はどうだ? 俺の見る限り、さほど問題はなさそうだが」
「来たばかりですからね。隊司令の腕前次第でこれから上がるか下がるか、見物ですよ」
肩を竦めてまるで他人事のように応えるビューフォートに、俺は呆れた。
「俺の指揮が貴官の想像以上にヘボだったら、死ぬのは貴官だぞ?」
「おや。操艦に関しては小官に、ほぼ一任してくれるんじゃないんですかい?」
俺が許可するまでもなく勝手にさっきまでドールトンが座っていた席に脚を組んで座ると、ビューフォートは不敵な笑みを浮かべつつ、紙コップを俺に向けて掲げて言った。
「小官が操艦する限り、絶対に艦(ふね)は沈みませんよ。命を賭けてもいいですぜ?」
そりゃあ沈む時は命を失うんだから、そもそも賭けになってないだろうと、俺は左頬の痛みを噛み締めつつ、喉の奥にしまい込むのだった。
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