仮面ライダーディボーン・後編
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ニングタイフーン』を叩き込まれ、パキケファロは空高く蹴り飛ばされた。
そして、自身の敗北を悟りながらパキケファロは力強く叫んだ。
『オレッチが倒されても、他の中がいること忘れるんじゃねえぞ……夜露死苦ゥゥゥゥゥ!!!』
―――轟音。
海の中へ落ちた直後、パキケファロは巨大な水柱を上げながら消滅した。
舞い上がった海水に濡れながら、ディボーンは見据える。
「これで横浜に潜んでいたディノンクルスは倒したってわけか」
『だな、とはいえ油断はできないぞ。まだまだ強敵達は残ってるからな。慢心せずにいくぞ』
「ああ、ディノンクルスが何かを企んでるのは明らかだ。それまで俺達の闘いは決して終わらないか」
腰のドライバーから聞こえるディーリーの言葉にディボーンは背伸びをしながら答える。
ディノンクルス――それは、恐竜の遺伝子を用いて現代に生まれ落ちた人造の恐竜人間。
何処かの企業に所属する『とある人物』が開発に成功したというその生きる最新兵器は、この極東の国・日本を実験場に選び、何体にも及ぶディノンクルスが解き放たれた。
自分の闘争本能に従って暴れまわるディノンクルスから、無辜の人々を守るためにディーリーに選ばれた自分――暁はメガネウラといった古生物のDファングを受け取り、守ることに決めた。それが自分の中に渦巻く義勇なのか、それとも正義感なのかは未だ分からないが……。
ディーリーが腰部から離れ、変身を解かれると暁は海の方を向けてこの場から去ろうと背を向ける。
だが、振り向いた瞬間、そこにあったのは絶世の美女の顔――瀬恋奈がそこにいた。
「うわぁ!?」
「きゃあっ!」
「ひ、避難してなかったの!?」
「すいません、どうしても暁さんが心配でずっと見ていました!」
後ずさろうとする暁、だがその手を瀬恋奈の手が掴んで離さない。
無理矢理振り払おうとするが、ビクともしない。
女性の力にしても振り払えない事に驚きつつも、暁は何とか離れる様に説得を行い始める。
「あの、瀬恋奈さん。とりあえず逃げないから離れてもらって……」
「ダメです! 助けてもらった上に何もお礼できずに返すなんて私の一生の不覚です! せめてお礼だけでも受け取ってください!」
「ああ、本当に……ってダメだダメだ! お礼をもらうためにこんな事やってるわけじゃないんで、とりあえず近い! 近いですから!」
「いいえ、『はい』か『yes』までこの手は離しませんから! 離さないですからぁぁぁ!」
『―――おっと、あのディノンクルスのコアファングが落ちてるとは……海の中落ちてなかっただけでもコイツは重畳だぜ。おいアカツキ、コアファングが見つかった……って取り込み中だったか』
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