第2話:思い立ったが凶日
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後
―――アルカナタロット。
それは、22枚の特殊な現象を引き起こす力を秘めた神秘のタロットカードの総称。
アルカナカードの所有者は人々に降りかかる『災いの存在』からの魔の手を払い除け、人知れず影ながら平和な世界を守っていた……。
そして現代にてアルカナカードを受け継ぐのは一人の青年。
『御崎統人』、またの名を『仮面ライダーアルカナ』。
人を襲って不幸へ引きずり込む謎の怪人"ドラウ怪人"と戦い、愛と平和を守り抜く。
彼の戦いはいまも続いている。
――――
「うーん……そうだね、端的に言えばその起業は今すぐやめたほうがいいね」
「なにぃ!?」
「信じるか信じないかは勝手だけどね」
東京、とある街路の広場、そこに青年・御崎統人が客相手に占いをしていた。
相手は起業家を目指す青年……名前は日向夏樹。
彼を占っていた統人は、結果を伝えるが相手の反応はよろしくない。
「時期のタイミングがよくないってこと。やるにしてももうちょっと下準備は必要だってこと」
「ふざけんなっ!ここで逃したらいつやるってんだ!」
「まーまーまー、悪いことは言わないからやめたほうがいいって!占いにもそう出てるから!」
怒りを露にする日向は、統人へ向けてにらみつける。
なんとかして宥めようとする統人だが、未だに治まらない。
「もう知らん!もういい!もう二度と占ってもらわんぞ!」
「あの!占い代!!」
「もってけドロボー!!」
「がふん!!」
顔面に占いの代金(札束)を叩きつけられ、変な悲鳴を上げる統人。
何故正しく占ったのにあれほど怒るのか……首をかしげながらお代を受け取る。
そこへ統人に声をかける存在がいた。
「まーた、お客さん怒らせちゃったね」
「あぁ、真依ちゃーん!やっぱり君の美貌は心癒されるよー!」
「ああもう近づかないで!褒めながら来るな!」
そう言って甘い言葉で近づいてくる統人を手で押さえる元気そうな少女……星詠真依。
以前スパイダードラウに襲われていた所を助けられた彼女は、以降なんだかんだで統人とのつるんでいた。
「というかさっきのあの人の占い」
「んー?あの起業家さんの事?」
「もうちょっと言い方はなかったの?物は言いようっていうでしょ?」
真依の言う通り、占いを求めた相手に結果をやんわりと伝える方法はいくらでもあった。
彼女の質問に関して、統人はいつもとは違う真剣な表情に変わり、こう答えた。
「そいつはできないな。なんたって占った結果の意味合いが変わってくるからね」
「意味合いが?」
「そう、相手の都合のいいように言っちゃうとその結果が変わってしまうこ
[8]前話 [1]次 最後
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ