第1話:金色の出会い
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いく真依。
成人男性顔負けの速さに追い抜けられるも必死についていく統人。
「いい加減してよ」
「やっと……話を……聞く気になった……んだね」
暫くして、息の上がる統人。
ため息を吐きながら真依は彼の話す言葉にしたかがなく耳を傾け始める
「その、なんていうか……何かおかしなことなかった?」
「おかしなことって」
「そのなんていうか……よくない事おこらなかった?例えば……変な夢を見たとか」
「変な夢、そんなのわるわけが……」
ドキリ、と図星を刺された真依は言葉を詰まらせる。
一瞬戸惑ったのち、必死にはぐらかす。
「そんなわけないですよ」
「あ、図星だ」
「むぅ……だったらなんなんですか!」
「放っておくわけにはいかない。変な事言うかもしれないけど……僕が君を守るから」
開き直って怒り交じりで怒鳴る真依、だが遮るように紡ぐ統人。
先程までの軽薄そうな言葉を言っていた彼とは別人のように真っ直ぐな言葉を放つ彼に一瞬驚く。
その真剣な眼差しに頬が熱を籠らせつつも、だまされるものかと言葉を打ち切って再び去ろうと背中を向ける……その時だった。
「危ない!」
「きゃああ!」
統人が庇って覆い被さる。
すると目の前に爆発が起き、砂塵を巻き上げる。
何事かと統人が見やれば、そこに『爆発を巻き起こした人物』が姿を現す。
「ようやく見つけたぞ」
三つ葉の仮面の兵士達を率いる蜘蛛の姿をした赤い怪人。
背中に蜘蛛のような細いの足を四本を生やし、八つ目にむき出しの牙の頭部。
蜘蛛の怪人と仮面の兵士達の姿を見て真依は驚いた。
「あの時の怪物に、蜘蛛の化物…!?」
「化物といえば化物なんだけど……どうせ赤い蜘蛛ならヒーローの方がよかったかな?」
「そんな冗談言ってないで!早く逃げなきゃ…」
「すぐに逃げたいさ、でも、周りには逃げ道なし」
統人の言葉に反応して真依は辺りを見渡すと、二人の周囲を兵士達に囲い込んでいる。
逃げ道を失った二人に蜘蛛の怪人は鼻で笑いながら迫る。
「諦めろ、遅かれ早かれ我らの手に掛かり死ぬ運命だ」
「死ぬ……?死ぬって私が……?」
「そうだ、特にそこのお前。まったくあの時邪魔が入らなければ、貴様をやれていたものを!」
「じゃ、じゃああの時の……夢じゃないの…」
絶望に染まりかける真依。
だが彼女の脳裏に一つの違和感に引っかかる。
―――あの時の出来事も、自分に襲いかかって来た怪物達も本当だとすれば、じゃあ自分を助けてくれたあの戦士も夢じゃなくて本物……?
その疑問にたどり着いた途端、敵の兵士の一体が誰かに蹴り飛ばされ、他の兵士達をドミノ対しになぎ倒される。
蹴り飛ばした本人……統
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