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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第20話:繋がるオモイ
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のだろう、かつて未確認(グロンギ)に父を殺された自分のように……そう思った夏目は自分の背負ったものを蒼真に話すことにした。

「確かにそうですよね……私も同じです。かつて父親を未確認に殺されて、自分のように誰かが悲しむ事が見ていられなくて、だからこの警察官の道を選びました。助けの手を伸ばすために」

「夏目さん……」

「それに昔、私を助けた人が言ってくれたんです。『君にもいつか、なんかやるときが来ると思う。お父さんもきっと、それを楽しみに見守ってくれてる』って」

「いいひとですね、その言葉を言った人は」

夏目の言葉を聞いて蒼真は横顔を彼女へ向ける。
口元に笑みを浮かばせて、夏目に聞こえるだけの声の大きさで呟いた。

「その優しさはきっと、貴方の強さになりますから忘れないでくださいね」

「えっ……それって」

蒼真の言葉の意味を尋ねようと声をかけようとするも、既に姿が消えていた。
不思議がる夏目は待機室へ戻ることにした。


〜〜〜〜〜〜


某所。
暗闇に覆われて静けさに包まれた場所……そこに足を踏み入れるのは一つの人影。
その人物がその場所の中心たどり着くと、周囲にいくつものモニターを模したホログラムが浮かび上がる。
どのホログラムにも人の姿が映っており、その中にいたゴーグルをかけた青年から話してきた。

『リーダー、関東のネオライダーの活動は日々激化している。特に頼打地区が被害を被っている』

「各地に分散している所はあるが、基本的には関東地方を中心に暴れているのか」

『まあな。名前付き(ネームド)は関東をメインで活動してるな。他は疑似ライダーのオルタナティブが指示役をしてやがる』

「京都の方はどうだ?『暗黒神』は見つかったか?」

『いえ、戦闘では何度か交戦するものの、正体までは未だ掴めません』

ゴーグルの青年から栗色の髪の少女の映るホログラムに変わり、リーダーと呼ばれた人物の質問に答える。
中心人物となっている『リーダー』は険しい表情で口元を抑える。

「どうしたものか、ネオライダーの一員の一部は今日本と【大陸】で活動している。未確認の情報によるがそちらに【例の彼ら】が大陸へ向かった」

『日本の守りが手薄になってるのか……なら俺達が離れるわけにはいかないな』

「ああ、俺達の目的はネオライダーの魔の手から人々を守るためにこの国を離れるわけにはいかない」

ゴーグルの男の言葉を聞いて、リーダーは重苦しく答える。
そこへ頭にバンダナを巻いた少年が声を張って手を上げる。

『だがよ、このままだとアイツらの言いようにされるぜ?』

『それについてだが、一つ報告がある』

「お前か、アギト」

リーダーから"アギト"と名前を呼ば
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