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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第19話:鉄騎のソウコウ
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付ける。
巨大な大きな太鼓となり、音撃棒・烈翠を構えた歌舞鬼は高らかに叫んだ。
「音撃打・業火絢爛!」
《b》業火絢爛《/b》
音撃棒・烈翠で演奏するように叩き込んでいく歌舞鬼。
その度に桜吹雪の花弁が舞い、周囲を彩っていく。
対しオオアリは歌舞鬼の放つ清めの音が効いており、苦しそうな声を上げる。
やがて最後の一撃まで決めるところまで辿り着き、音撃棒・烈翠を大きく振り上げる。
「―――ハァ!!」
ドォン、と腹の底から響くような太鼓の音が響いた後、オオアリは爆散。
木の葉と土くれとなって、その身は崩れていく。
上手く着地した歌舞鬼は、魔化魍だった残骸を見て呟く。
「コイツが魔化魍、この世界の妖魔か」
「お疲れ、黒様」
「おう」
歌舞鬼はサガの労いの言葉に短くそっけなく返した。
G3達は二体のオオアリを倒したディケイド一行を見て、関心を覚える。
特にG3-03は思わず一人呟いた。
「あれが、仮面ライダーか……」
〜〜〜〜〜〜
頼打地区にあるネオライダー達の拠点の一つ。
『マシンゼクトロン』と呼ばれる専用バイクが止められたその場所に斬刃と風嵐の姿があった。
「どうやら、オオアリは上手くおびき出されたようだな」
「ふぅん、マシンゼクトロンに載せてあったミラーモンスター用の餌でいけるんだ」
「ミラーモンスターも魔化魍も、基本人間が主食だからな。似た者同士なんだろ」
斬刃はあの時仕掛けた事を思い出す。
―――それは、マシンゼクトロンに載せてあった『ミラーモンスター用の餌である高純度エネルギー』。
クロックアップで取ってきた餌をあの場にバラまき、オオアリの童子と姫が連れてきた子供達である二体のオオアリに呼び出したのだ。
「いい時間稼ぎにはなったよ。おかげで逃げる時間が稼げた」
「でもでも斬刃、感づかれたりしない?あんな街中でなんで魔化魍がいたのかって事」
「さぁてな、感がいいヤツがいればいいが、それに気づかなきゃ意味がないがな」
「ふぅーん……まあいいや、皆が守れたんだし!」
風嵐はそう言いながら、周囲にいるであろうサナギのワーム達を見やる。
そこにあったのは何体、何十体、何百体にも及ぶワーム達が群がる光景。
常人ならゾッとする光景だが、二人はそれを見ながら身を寄せ合う。
「ねぇ、斬刃。私達、この子たちを守れるかな」
「……守り抜くんだ。なんせ
消えたあの世界
(
・・・・・・・
)
からの数少ない生き残りだからな」
互いの温もりを確かめ合うように、彼ら二人は決意を固める。
その瞳には悲しみが秘められていた。
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