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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第19話:鉄騎のソウコウ
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して何かが起きるまで傍観しているつもりだった。
そして今、何度目かのゴウラムの石が光り始めた。
すぐさま研究室から出て、倉庫へと走って向かった桜子。
そこで待っていたのは、今までより緑色の光を石から放つゴウラムの姿であった。

「これは……!」

「さっきニュースで未確認生命体が出たって言っていました!もしかしたらそれに関係が!」

「私達ができることは……今すぐ倉庫の扉を開けて!ここの被害が出る前に!!」

「は、はい!」

桜子の指示に従い、何人かの学生達は急いで倉庫の扉を開ける。
その瞬間であった……ゴウラムの背中の羽根が大きく開いたのは。
ゴウラムは昆虫特有の羽ばたく音を鳴らしながら浮かび上がり、そのまま倉庫の扉を抜けて外へと出ていく。
桜子は続いて外へと出ていき、大空へ飛び立ったゴウラムの姿をその目で見つめていた。

「ゴウラムが動き出したってことは……4号(クウガ)が、彼が戻ってきたの?」

多大な不安と一筋の淡い期待、入り混じった二つの気持ちを抱えながら桜子は青空へと消えていくゴウラムの姿を見送るしかなかった。


―――――


ディケイド達四人のライダーとG3達警察組織のライダーは突如現れた魔化魍・オオアリに苦戦を強いられていた。
ディケイドはライドブッカー・ガンモードで牽制しながら悪態づく。

「くっ、なんでよりにもよって二体もいるんだ!」

一体だけなら歌舞鬼と協力して倒せるならまだしも、今回出てきた数は二体。
オオアリ達は餌である人間を求めて建物の一部を壊しながら暴れまわっており、自分達二人だけでは手が付けられない。
しかし、魔化魍を倒すには物理的攻撃だけでは難しい……この場で完全に倒すことができるのは清めの音を発する鬼である歌舞鬼か、その特性を無視して倒せるディケイドのみ。それ以外だと例え必殺の一撃を食らってもまた元通りになる。
どうにかしてオオアリをどうにか対処にディケイドは歌舞鬼へ声を飛ばす。

「おい、黒鋼!片方は任せた!俺はもう一つの方に相手する!」

「それは構わんが……お互いに一匹一人で大丈夫か!?」

「今この場でこいつらを倒せるのは俺達だけだ、やるしかないだろ!」

ディケイドはそう言いながら、再びライドブッカー・ガンモードによる銃撃を再開する。
歌舞鬼も音撃棒・烈翠を構えて火炎弾を繰り出して二匹のオオアリと応戦を図る。
その一方ではクウガとサガはG3達と共に出方を伺っていた。
クウガはマイティフォームに戻り、サガと相談する。

「ファイさん、これ、どうする?」

「いやはや、いろんな世界回ってきたけどこういうのに何度も出くわすとはね」

「響鬼の世界じゃこういうのは日常茶飯事だったけど……とにかく、俺達が引き下が
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