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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第16話:誇りあるケイジタチ
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うな一人の男が、士の言動に眉を顰める。
士はその男を見て鼻で笑って返すが、夏海が親指を立てて突き出すと黙り込む。
神経質そうな男はため息をついて士達の事を訊ね始めた。
「一条さん、この人達がそうなんでしょうか」
「北条さん、あなたも監視映像で何度も確認したでしょう」
「そうですが……」
士と黒鋼が出会った男――『一条薫』は、神経質そうな男――『北条透』にそう言い返すと、士達に向き直る。
自分の名前を明かしながら、自己紹介をした。
「私は一条薫、警部補だ」
「で、警察のアンタが俺達を呼び出してまで何か用か?」
黒鋼は一条に対して何故警視庁まで呼び出してまでの用について聞き始めた。
「単刀直入に言わせてもらう。君達が未確認生命体第四号……クウガの仲間なんだろう」
それを聞いて、士達は騒然とする。
特にユウスケに至っては驚いた声を上げる。
「えっ!?」
「おい、クウガって、確か」
「確か、ユウスケ君の変身する……」
黒鋼とファイはクウガの名前を聞いて、ユウスケの方へ見やる。
ユウスケが変身する、仮面ライダークウガ……自分達が知る限りで心当たりがあるとすれば、彼しかいない。
"ユウスケ"という名前を聞いて反応があったのは一条もだった。
「ユウスケ?君、ユウスケっていうのか」
「はい、俺、小野寺ユウスケっていいます」
「そうか。―――奇しくも同じ名前か」
「えっ……それって一体……」
一条はユウスケの名を聞いて、"とある男"の事を思い出す。
ユウスケはそこに聞こうとするが、そこで北条がわざとらしく咳ばらいをする。
「ごほん……話を戻してもよろしいですか?」
「す、すまない」
「ごめんなさい」
「……で、君達の反応からすると、クウガの仲間なのは確かのようですね」
北条は黒鋼とファイの言葉を聞いて、クウガの仲間だと判断しながら訊ねてくる。
それを答えたのは士だった。
「ああ。仮面ライダークウガ……ユウスケは俺達の旅の仲間だ」
「なるほど、しかし解せないですね。本当にあのクウガなんですか?」
「あのクウガ?」
士の答えを聞いて北条はさらに訊ねる。
疑問符を浮かべる士と他の一同の反応を見て察して北条は補足を説明する。
「2000年、かつて長野県の九郎ヶ岳遺跡にて発見され、それ以降は出現して多くの犠牲者を出させた未確認生命体……グロンギ。そのグロンギと戦ったのが、第四号ことクウガです」
「なるほど、大体わかった。あんたらの言いたいことは分かった」
「あれ、ちょっと待ってください士君。ユウスケは私達と一緒に旅してきたんですよ?この世界にやってきたのってつい最近なのにおか
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