暁 〜小説投稿サイト〜
ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第16話:誇りあるケイジタチ
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
掛かる。
目を見開いたまま、ひったくり犯は恐怖におののいて、その場にへたり込んだ。
その後、スーツの男が一同の元へ駆けつけると、戦意喪失した犯人を取り押さえる。

「ひったくり犯、現行犯で逮捕、と」

「なんだ?アンタ警察か?」

「ああ、刑事をやっているものだ」

「そうか、あとは任せるぞ。いくぞ黒鋼」

士は刑事の男に対してそういうと、ひったくり犯を任せて黒鋼と共にこの場から去ろうとする。
だが、刑事の男が二人の顔を見て驚いたような表情を浮かべると、声をかけてきた。

「待ってくれ。君は、君達は、もしや……」

「「……?」」


―――――


その翌日の事。
士、ユウスケ、夏海、ファイ、黒鋼の5人はとある場所へ向かっていた。
ちなみに小狼とサクラは遊園地にて遊びに行っており、この場にはいない。
ユウスケは自分達まで連れてこられた事について士に尋ねた。

「士、一体どういうことだ?」

「どうにもこうにも、お前達も連れて行った方が話が早いと思ってな」

「えっ、俺達も?」

士の言った言葉にユウスケは疑問を持つ。
小狼とサクラの二人は……察する所、想い人同士だった様子で、たまには二人っきりにさせるのもいいだろうと、この場には呼ばれていない。
だが夏海はともかく、自分とファイも呼ばれるのには何か理由があるのだろうか。
そう思ったユウスケは士に尋ねた。

「なぁ、俺達に何か用でもあるのか」

「ある意味な。特にユウスケ、お前は驚くと思うぞ」

「へ?俺?」

ユウスケは士の言葉に眉を顰める。自分が驚くほどの何かが待ち受けているのか?
そう思いながら、士達一同はとある場所にたどり着いた。
―――そこは警視庁であった。
夏海とユウスケは辿り着いた場所に驚き、黒鋼は士達に尋ねる。

「おい、なんなんだここは?」

「なんていえばいいんでしょう、警察……悪い人を取り締まっている人達がいる所ですね」

「つまり、黒りんみたいな悪い顏の人が御用になるところってことだね」

夏海の説明を聞いてファイの茶化しに黒鋼は睨みつける。
一同は警備中の警察官に挨拶をしながら、中へと入っていく。
受付の方では、案内役の警察官が士達の姿を見つけると、駆け寄ってきた。

「お待ちしておりました。案内します」

「ああ、よろしく」

士が軽い言葉でそう返すと、一同は案内役の警察官についていく。
やがてたどり着いたのは、とある会議室。
中に入ると、そこには幾人にも及ぶスーツ姿の人物。
その中には、先日ひったくり犯を取り抑えたあの男の姿もあった。

「随分とまあ、揃いも揃って、何の集まりだこれは?」

「開口一番に失礼ですね。キミ……」

神経質そ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ