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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第16話:誇りあるケイジタチ
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掛かる。
目を見開いたまま、ひったくり犯は恐怖におののいて、その場にへたり込んだ。
その後、スーツの男が一同の元へ駆けつけると、戦意喪失した犯人を取り押さえる。
「ひったくり犯、現行犯で逮捕、と」
「なんだ?アンタ警察か?」
「ああ、刑事をやっているものだ」
「そうか、あとは任せるぞ。いくぞ黒鋼」
士は刑事の男に対してそういうと、ひったくり犯を任せて黒鋼と共にこの場から去ろうとする。
だが、刑事の男が二人の顔を見て驚いたような表情を浮かべると、声をかけてきた。
「待ってくれ。君は、君達は、もしや……」
「「……?」」
―――――
その翌日の事。
士、ユウスケ、夏海、ファイ、黒鋼の5人はとある場所へ向かっていた。
ちなみに小狼とサクラは遊園地にて遊びに行っており、この場にはいない。
ユウスケは自分達まで連れてこられた事について士に尋ねた。
「士、一体どういうことだ?」
「どうにもこうにも、お前達も連れて行った方が話が早いと思ってな」
「えっ、俺達も?」
士の言った言葉にユウスケは疑問を持つ。
小狼とサクラの二人は……察する所、想い人同士だった様子で、たまには二人っきりにさせるのもいいだろうと、この場には呼ばれていない。
だが夏海はともかく、自分とファイも呼ばれるのには何か理由があるのだろうか。
そう思ったユウスケは士に尋ねた。
「なぁ、俺達に何か用でもあるのか」
「ある意味な。特にユウスケ、お前は驚くと思うぞ」
「へ?俺?」
ユウスケは士の言葉に眉を顰める。自分が驚くほどの何かが待ち受けているのか?
そう思いながら、士達一同はとある場所にたどり着いた。
―――そこは警視庁であった。
夏海とユウスケは辿り着いた場所に驚き、黒鋼は士達に尋ねる。
「おい、なんなんだここは?」
「なんていえばいいんでしょう、警察……悪い人を取り締まっている人達がいる所ですね」
「つまり、黒りんみたいな悪い顏の人が御用になるところってことだね」
夏海の説明を聞いてファイの茶化しに黒鋼は睨みつける。
一同は警備中の警察官に挨拶をしながら、中へと入っていく。
受付の方では、案内役の警察官が士達の姿を見つけると、駆け寄ってきた。
「お待ちしておりました。案内します」
「ああ、よろしく」
士が軽い言葉でそう返すと、一同は案内役の警察官についていく。
やがてたどり着いたのは、とある会議室。
中に入ると、そこには幾人にも及ぶスーツ姿の人物。
その中には、先日ひったくり犯を取り抑えたあの男の姿もあった。
「随分とまあ、揃いも揃って、何の集まりだこれは?」
「開口一番に失礼ですね。キミ……」
神経質そ
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