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星河の覇皇
第八十七部第四章 首相官邸にてその二

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「それはね」
「中央政府国防長官として」
「そうしたわ、ただ彼はね」
「この件についてはですね」
「考えはしていないわ、どうも内務省とね」
「極秘に会議をして」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「行ってきたわ、内務省がこれまでしてきたから」
「今は国防省への職務の移管をですね」
「している最中だから」
 それでというのだ。
「だからね」
「それで、ですか」
「内務省が仕切って」
 そうしてというのだ。
「国防省にね」
「お話をしてですか」
「サインは彼がしたのよ」
 八条、彼がというのだ。
「そうしたと思うわ」
「左様ですか」
「そう、ただね」
 伊東はさらに話した。
「果たして国防省に職務が移管されきるか」
「それはですね」
「わからないわ、結局内務省のままでね」
「いくかも知れないですか」
「まだね、そして八条君はこうした謀略はね」
「お得意ではないですね」
「そこは私と違うわ。だから彼が防衛相だった時は」
 日本政府のそれだった時はというのだ。
「彼はそうしたことが苦手だから」
「総理がでしたね」
「仕切っていたわ」
 そうしていたというのだ。
「私は謀略にもね」
「はい、使われますね」
「伊達に狐と呼ばれていないわ」
 九尾の狐とさえ呼ばれている、これは伊東の頭の切れだけでなくその謀略家としての一面からも言われていることだ。
「謀略はよく使うしね」
「お得意ですね」
「そのつもりよ、だからね」
「サイバー攻撃もですね」
「彼が防衛相だった時はね」
「首相がされて」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「成功させてきたわ」
「左様でしたね」
「謀略はね」 
 伊東はその謀略についてさらに話した。
「得手不得手がはっきりしているものよ」
「政治の中でも」
「そう、そして彼はね」
 八条はというと。
「政治力はあって知識もね」
「おありですね」
「指導力も決断力もあって」
「冷静であられて」
「統率も出来てるけれど」
 それでもというのだ。
「こと謀略はね」
「お嫌いですね」
「そして得意でもなくて」
 それでというのだ。
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