第六幕その七
[8]前話 [2]次話
「何をしても何を言ってもいいというなら」
「利用されて終わりですね」
「そしてね」
そのうえでというのです。
「外の世界だと後世の歴史に汚名を残すよ」
「愚かだったと」
「そんな人が国をよくする筈もないしね」
「国を悪くして」
「自分達も結果として不幸になってね」
「愚かだったとですね」
「汚名を残すよ」
かかしは真剣な面持ちで言いました、そうして皆と一緒にジュディとこの国の大統領である彼女のご主人に国の隅から隅まで案内してもらいました。
それから一緒に夕食をいただきましたが。
その時にです、ドロシーはデザートのアイスクリームを前に言いました。
「そういえばね」
「どうしたの?」
「いえ、このアイスクリームは今の作り方ね」
「ああ、そうだね」
トトも言われて頷きました。
「昔の作り方じゃないね」
「食べるとわかるわね」
「昔のアイスは違うんだよね」
「そうなのよね」
これがというのです。
「昔と今じゃ」
「はい、私アイスクリーム好きですが」
ジュデイも言ってきました。
「今の作り方です」
「貴女が大学生だった頃のものじゃないわね」
「あの頃のアイスも美味しいですが」
「やっぱり今の方がね」
「美味しいです」
「そうよね」
「作り方といいますか作る装置にです」
そのアイスクリームをというのです。
「食材も品質が違いますし」
「保存状態がよくなったわね」
「はい」
まさにというのです。
「牛乳も卵も」
「お砂糖もね」
「そうなりましたので」
だからだというのです。
「本当にです」
「美味しくなったわね」
「あの時と比べて」
「あの時も美味しかったけれど」
「今の方がです」
さらにというのです。
「そうなりました」
「いいことね」
「本当に」
「しかもね」
魔法使いもアイスクリームを食べています、そのうえで言うのでした。
「種類も増えたしね」
「そうよね」
「そのことも嬉しいよ」
「アイスクリームについては」
「全くだね」
「今ではです」
ジュディのご主人も言ってきました。
「私もストロベリーやレモン等をです」
「食べているのね」
「そうしています」
実際にというのです。
「楽しく」
「そうなっているわね」
「思うにです」
ご主人はドロシーに考えるお顔で言いました。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ