第三十六話 猛訓練その三
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「それでだ」
「猛訓練を喜んで受けるの」
「喜んで受けはしないが」
それでもというのだ。
「しかし逃げ続けるよりだ」
「ましなのね」
「落ち着いてやっていけるからな」
「ああ、そうね。落ち着いてやれたらね」
鬼頭は犬塚のその言葉に頷きつつ述べた。
「それに越したことないはないわね」
「そういうことだ」
「そうなのね、それじゃあこれからも」
「訓練だ」
「それをやっていくのね」
「このままな」
「そうなのね、しかしね」
鬼頭はこうも言った。
「今私達ジャージ姿よね」
「それがどうかしたのか」
「いや、体操服じゃないのね」
「ああ、それね」
速見が応えた。
「学生さんだとね」
「体操服よね」
「身体動かすならね」
「そうよね」
「上は白い体操服でね」
それでというのだ。
「下は黒とか紺とか色は何でもあるけれど」
「半ズボンよね」
「スパッツもあるわね」
「それで昔はね」
鬼頭はさらに言った。
「下はブルマだったのよね」
「あれね」
「今も陸上競技だと」
「あれはまた別よ」
速見はそれは違うと話した。
「陸上競技のウェアはね」
「ブルマじゃないの」
「言うなら水着とかレオタードとかね」
「そうしたものなのね」
「だからブルマとはね」
「また違うのね」
「そう思ってね」
鬼頭に真面目な顔で話した。
「そうね」
「そうなのね」
「普段は着ないわ」
「競技の時だけね」
「ブルマは体育の授業の時はいつもだったのね」
「その為の服だったからね」
「あれはないわ」
ミルフィも言ってきた。
「どういう訳か私も知ってるけれど」
「私もです」
ラプターも言ってきた。
「実際に見たことはない筈なのに」
「二人が知ってるのは声の関係かしら」
大治はこう考えた。
「それでかしら」
「私達がブルマを知っているのは」
「だからですら」
「貴女達の中の人が」
その人がというのだ。
「ブルマがある世界にいたんじゃないかしら」
「だからなの」
「私達も知っていますか」
「そう言われるとね」
「色々な世界のことも知っていますね」
「そうね、貴女達の場合はね」
大治は笑顔で話した。
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