第三十六話 猛訓練その二
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「行っていますと」
「強くなれると実感があるな」
「僕思います」
確かな返事で応えた。
「その様に」
「無駄がなく合理的でな」
「いい訓練ですね」
「変な訓練しても強くならないのよね」
鬼頭はこう言った。
「これが」
「はい、正しい訓練をしないとです」
雉野は鬼頭にすぐに答えた。
「全くです」
「強くならないわね」
「例えばプロ野球選手が格闘家のトレーニングをしましても」
「野球は上手にならないわよね」
「むしろです」
野球が上達するどころかというのだ。
「弱くなります」
「そうなるわよね」
「そうです、ですが」
「今の私達の訓練は」
「メニューを確認しますと」
訓練のそれをというのだ。
「確かにね」
「強くなるものね」
「そうです」
まさにというのだ。
「以前スポーツ関連の記事に関わっていまして」
「トレーニングもなのね」
「調べることがありまして」
それでというのだ。
「詳しいですが」
「今の私達の訓練は」
「はい」
「じゃあこのまま訓練していったら」
「僕達全員がです」
まさにというのだ。
「強くなります」
「そうなるのね」
「それはいいことだな」
猿原は雉野の話を聞いて腕を組んで言った。
「やはり戦うならばだ」
「強いならいいですね」
「強いだけな」
「そうですね、しかもです」
雉野は猿原にも話した。
「チームワークの訓練もです」
「行っているな」
「個人だけでなく」
「だから尚更いいか」
「しかもチーム単位だけでなく」
「全員での訓練も行っているからか」
「尚更いいです」
そうだというのだ。
「是非共」
「ではこのままだな」
「訓練をしていきましょう」
「辛くともだな」
「そうです」
「少なくとも逃げ続けるよりましか」
犬塚は雉野の話を聞いて思った。
「やっと話が収まったがな」
「あんたも大変だったわね」
鬼頭は犬塚が逃亡者でなくなったことから話した。
「本当に」
「全く、その時に比べるとな」
「今の猛訓練はましね」
「何かと大変でな」
「気が休まる間もなかったわね」
「全くな」
それこそというのだ。
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