第八十七部第四章 首相官邸にてその一
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首相官邸にて
伊東は国会での仕事を終えると一旦首相官邸に戻った、そしてそこで首相としての仕事をしていたが。
ここでだ、秘書官の一人が部屋に入って彼女に言ってきた。
「中央政府からサイバー攻撃があった様です」
「あら、またなの」
「はい、どうやら」
「あちらも懲りないわね」
「常に仕掛けてきますね」
「それを行ってね」
伊東は秘書官に冷静な声で述べた。
「そうしてね」
「常に情報収集を計っていますね」
「連合ではサイバー攻撃は常よ」
まさにとだ、伊東は述べた。
「その中でね」
「情報収集、工作はですね」
「もうどの国もね」
「していますね」
「無論我が国もよ」
伊東は笑って述べた。
「それはね」
「左様ですね、実は」
「同じ国の中にあってもね」
「それぞれ国益の為に動くので」
「軍事力は用いずとも」
それでもというのだ。
「もっと言えば軍事力を用いなければ」
「何をしてもいいですね」
「工作員を送り込むのも普通で」
「サイバー攻撃を行い」
「そして相手の情報収集を計ることもね」
これもというのだ。
「どの国でも行っているわ」
「それが連合ね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「中央政府もね」
「それを行っていますね」
「そうよ、どの政府もね」
「我が政府も」
「そうよ、この前にしたわね」
日本政府もというのだ。
「他ならぬ中央政府にね」
「その報復でしょうか」
「武力を用いなければ」
それでというのだ。
「いいのだから」
「それで、ですね」
「我々もそうしてきたから」
「報復ですね」
「それでしてきたわね。やられたらやり返せも」
それもというのだ。
「連合ね」
「はい、確かに」
秘書官もその通りだと答えた。
「そのことは」
「左様ですね、では」
「だからね」
「中央政府もですね」
「してきたのよ、そしてサイバー攻撃は」
「中央政府では」
「これまでは内務省が行ってきたけれど」
連合の治安等を執り行うこの省がというのだ。
「今までは」
「そうした部署もあり」
「ええ、けれどね」
「今はですね」
「国防省は行っているわ」
この省がというのだ。
「即ちね」
「八条長官ですか」
「彼がサインをしているわ」
日本政府へのサイバー攻撃を認めるその書類へのサインを行ったというのだ、国防の責任者として。
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