コネクト〜ニナ、シェリド公太子〜
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てくれて礼を言うよ。」
「シェリド殿下…………まさかそんな所に隠れてるとは。殿下のアーツの腕前は知ってますが、マジで懐刀殿どころかSPの一人も連れずに?」
笑顔で自分に話しかけるシェリド公太子に冷や汗をかいたヴァンは呆れた表情でシェリド公太子に確認した。
「ああ、メールで連絡した通り何とか撒いてきたよ。それじゃあ繰り出すとしようじゃないか――――――男同士、目くるめく夜の旧首都探訪へとね!」
「来たのをちょいと後悔してますよ…………」
嬉しそうに語るシェリド公太子の目的を聞いたヴァンは疲れた表情で肩を落として呟いた。
遡ること30分前――――――
「うん、やはりカルバードの映画文化は素晴らしい――――――大作は勿論、小さな制作会社の作品でも粒揃いだ。こうして映画に触れる場が民に開かれているのも良いことだ。我が国にももっと普及させなくてはね――――――君もそう思わないか、ナージェ?」
映画館から出てきたシェリド公太子は満足げに語った後ナージェに話を振った。
「ええ、映画祭に参加した身としましても。」
「さて、次はどこを覗いてみるか――――――」
「いえ殿下、本日はそろそろ。明日以降は他の北カルバード企業との会合も控えておりますゆえ。」
「…………そうだったな。わかった、ホテルへ帰ろう。」
楽しそうに次に向かう場所を考えていたシェリド公太子だったがナージェの忠告を聞くと僅かに残念そうな表情を浮かべて断念した。
「それではお車を――――――どうした…………何?帰りのルートで車同士の接触事故?…………状況を確認しろ、万が一にも殿下を危険に晒すわけにはいかない。」
車を呼ぶために通信を開始したナージェだったが通信相手からの予想外の答えに眉を顰めた後話を続け、ナージェの会話を聞いてあることを思いついたシェリド公太子はその場からそっと離れ始めた。
「A班は念のため現場へ、B班は代替ルートの検討を――――――」
一方ナージェはシェリド公太子が自分から離れた事に気づいていないのか通信相手に次々と指示を出していた。
〜現在〜
「マジで大丈夫なんですか?勝手に抜け出してきちまって。」
「ハハ、それは君次第かな?この状況、万が一私に何かあった場合、責任を問われるのはおそらくは…………」
「…………前言撤回だ、ちょっと後悔どころじゃねえ。全部見なかったことにして今すぐ帰りたいくらいだ。」
シェリド公太子に確認したヴァンだったがシェリド公太子の話を聞くと冷や汗をかいた後呆れた表情で呟いた。
「まあまあ、そう言わないでくれ。君ほどの適任は他にいないからね。私の信頼と受け取ってほしいかな?」
「ったく…………
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