【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第7章】アウグスタ王国の王都ティレニア。
【第7節】はやて、暴走。コスプレ祭り!
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まま行方が解らんようになった』ということらしいんやけどな。いずれにせよ、王家にとっては、かなりセンシティヴな問題やろうから、みんなもあまり王妃様のことは話題にせんようにしてあげてな」
この件についても、全員が揃ってうなずきます。
「よし。それでは、総員、今から30分以内に着替えて、再びここに集合や。トイレは着替える前に済ませておいた方が良えで」
それを聞いて、大半の者はまず上の階のレストルームへ向かいました。
そして、最初に着替えを終えたのは、意外にも(?)ミカゲでした。
彼女はレストルームから戻って、ウォークイン・クローゼットに駆け込むと、大急ぎで「リインやアギトと色違いでお揃いのドレス」に着替えて出て来たのです。
リインのドレスは青地にところどころ橙色の装飾がついたもので、アギトのドレスは赤地にところどころ緑の装飾が、ミカゲのドレスは黄色の地にところどころ紫の装飾がついたものでした。いずれも、やや装飾が過剰ですが、必要以上に可愛らしく見える衣装となっています。
ミカゲは二人の隣に並んで大はしゃぎでしたが、アギトはそこで、しみじみと嫌そうな声を上げました。
「なんで、こんな色違いのお揃いが、三着もあるんだよ」
すると、ミカゲは驚愕の表情を浮かべ、あたかも『それは誰もが知っていて当然の知識である』かのような口調でこう述べます。
「何を言ってるんデスか、アギト姉さん! これは『プレシャス・ガールズ』の『ドレスアップ・フォーム』の衣装デスよ!」
「はァ?」
「知らないデスか? 何年か前に日本でやってた『変身ヒロインものアニメ』の主人公の三人組デスよ。……ああ、そうか……。背中の『光輪』までは再現されていないから、それで、ちょっと解りにくかったんデスね」
(そういうレベルの問題じゃねえよ!)
アギトは危うく、声に出して叫んでしまうところでした。
【作者註:架空のアニメです。(笑)】
「ミカゲは、そういう方面に詳しいですねえ」
リインもさすがに呆れ顔でそうコメントをしましたが、ミカゲはむしろ得意げな表情でこう応えました。
「五年前、フユカやハルナも一緒にみんなで地球へ行った時に、ミカゲはアニメに関して、すずかさんから薫陶を受けたのです」
(いきなり難しい単語が出たけど、こいつ、本当に意味、解って言ってるのかなあ?)
アギトは思わず、そんな疑問を抱いてしまったのでした。
【新暦90年の5月に催された「友だち結成25周年(四半世紀!)」の様子に関しては、「プロローグ 第10章 第2節」を御参照ください。
なお、原作には全く存在しない設定ですが、この作品では、『月村すずかは、サブカル方面にも造詣が深い』という設定で行きます。
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