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魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第7章】アウグスタ王国の王都ティレニア。
 【第7節】はやて、暴走。コスプレ祭り!
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 はやては、まず王宮区にいる5人の方を先に回収することにしました。ミカゲは通信用のデバイスをアインハルトの手に(ゆだ)ねて、ガゼボの外へと駆け出し、ヴィータとザフィーラとカナタとツバサの4人もそれに続きます。
「大丈夫だよ、ユリア。ボクらは着替えて、すぐに戻って来るからネ」
「あと3(ハウル)ほど待っていてください」
「はい。私もそれまでに着替えておきますね」
 そんな短い会話の後、5人は〈スキドブラドニール〉に転送されました。

 それを見送ると、ガイウス王はひとつ大きな溜め息をついてから、自分の娘に向かっておもむろにこう語りました。
「ところで、ユリア。公爵家へ出向いたはずのお前が、今ここにいることに関して、私はいろいろとお前に訊きたいことがあるのだがね」
「いえ。あの……お(とう)様! そんなことより、私たちも早く着替えませんと。面倒なお話は、また(うたげ)(あと)でお願いします!」
 ガイウス王は思わず(うつむ)き、右手で自分の額を押さえ、またひとつ深々と溜め息をつきました。
(話を面倒にしているのは、お前だろう! ……まったく、この子たちは一体誰に似たんだ? やはり、二人とも『悪いトコロばかり、グロリアに似てしまった』ということなのか?)
 たとえ「一国の王」であっても、「娘に対する父親ならではの悩み」というものは、やはり、一般の庶民ともそれほど大きな違いは無いようです。


 さて、全員で27名となる上陸部隊のうち、〈スキドブラドニール〉に残っていたのは、第一分隊と第七分隊と第八分隊の計9名でしたが、そのうち、この時点で着替えを終えていたのは八神家の四人だけで、五人の男性陸士たちは「昼食後に実行された、はやてによるシグナムの撮影会の様子」をただ呆然と(なが)めていただけでした。
 そこへ、王宮区から転送されて来た5名が合流し、しばらくして、ヴィクトーリアたち13名もまた合流します。
(実のところ、13人というのは、「一度に安全に」転送できる人数としては、ほぼ上限に近い数字でした。)

 その場で、はやてはまず、ヴィータからの連絡に基づき、総員に「アインハルトからのお願い」について通達しました。
「そういう訳やから、アインハルト執務官のことを代名詞で言う時には、『彼女』ではなく、必ず『彼』と言うようにしてほしい。それから……いろいろあって、『彼』は、現地ではカナタとツバサのことを『義妹』として扱うから、そのつもりでいてな」
 皆々が揃ってうなずくと、八神はやて准将は続けて、カナタとツバサからの報告に基づき、「王妃グロリア」についても、「彼女が自分と(うり)二つであること」や「彼女がもう何か月も前から行方不明になっていること」を総員に伝達しました。
「どうやら、『馬車ごと崖下に落ちて、その
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