子守り
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
も待って!」
ハルトが二人の腕を掴む。同時に、二人の目と鼻の先に、デイダラの鳥たちが降下、爆発。
爆風に煽られながら、ハルトは背後に回した二人へ警告する。
「今はコウスケに任せて! 動かないで!」
「でも、ひながっ!」
祐太がハルトへ訴えるような目線を投げる。
だが、目の前で爆発物を操る能力者たちは、巻き込んだ一般人のことなど意に介さない。
「芸術は爆発だ!」
デイダラは更に爆発する鳥の数を増やしていく。彼が乗る鳥が動けば、その軌跡に無数の白い爆弾が散布されていく。
『フレイム シューティングストライク』
ハルトはルビーを読み込ませたウィザーソードガンで発砲。
ドラゴンの形をした炎の弾丸が、いくつもの生きる爆発物を飲み込んでいく。それは、偶然斜線上にいたデイダラへ迫っていく。
「おおっと……」
炎の弾丸に気付いたデイダラはその場を飛び退く。シューティングストライクは、そのまま彼が乗り物として利用していた鳥に命中、爆発して消えていく。
着地したデイダラは、爆発した鳥を見上げ、「ほう……」と感嘆の息を吐く。
「いい爆発じゃねえかウィザード。アートって奴、分かりそうじゃねえか、うん」
「ウィザード?」
香子がその名前に疑問符を浮かべる。
だが、彼女の疑問に答えることなく、ハルトはすでに発生させたベルトのハンドオーサーを起動させる。
「冗談でしょ。いい加減それを辞めないと、本気で倒すよ」
『シャバドゥビダッチヘンシーン シャバドゥビダッチヘンシーン』
ウィザードライバーの詠唱。知らぬ者からすれば、それが呪文のためのプロセスだと知る由もない。
ハルトはそのまま、左手に付けたルビーの指輪、その飾りを下ろす。
「変身!」
『フレイム ドラゴン』
赤い魔法陣がハルトを通過。すると、魔法陣を通じ、赤いドラゴンの幻影が出現した。
『ボー ボー ボーボーボー』
ハルトの体を回転し、その姿はウィザード フレイムドラゴンへと変わっていく。
デイダラは、ウィザードの深紅の姿を見て「ほう」と感嘆する。
「前に比べて、チャクラの量が膨大になってるじゃねえか、うん」
「……どうも。一応確認しておくけど、戦いを止める気は……」
「芸術家に創作を止めろってか? そいつは死ねって言ってるようなもんだな、うん!」
「……お前の芸術は、芸術じゃないよ」
「センスのねえ奴には、何も分からねえよ。うん」
ウィザードは剣を構え。
デイダラは、そんなウィザードへ粘土を放ったのだ。
「おい、平気か?」
コウスケは抱きかかえたひなを地面に下ろす。
爆風によって宙を舞ったひなだが、彼女はやはり自身の危機を理解し
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ