【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第7章】アウグスタ王国の王都ティレニア。
【第6節】状況終了。アインハルトの登場。
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した。
と、その時、ザフィーラの許に突如として念話が届きました。
《おい、ザフィーラ! 一体何があった? 今さっき、ヴィクトーリアの方から、お前が狼の姿ですっ飛んで行くのが見えたが一体何事か、と問い合わせがあったぞ!》
《おお、ヴィータか。済まんな。突然だが、状況が終了した。》
《はあァ? 終了って、何だよ? 一体何がどう終了したんだよ?》
《双子が王宮区に入りこんで、いきなりアインハルトを見つけた。どうやら、国賓待遇を受けていたようだ。》
《なぁんだ。ホントに、はやての「お気楽な予想」のとおりなのかよ。……ったく、あたしらは、もっと大掛かりで手間のかかる「救出作戦」のつもりでいたのに。》
あまりの「拍子抜け」に、ヴィータは思わずそんな愚痴を心のままに垂れ流しました。
《それで、今、国王陛下とも話をしたんだが、全員を王宮に招きたいそうだ。陛下も今、兵士たちにその旨の通達を出したところなので、お前らも取りあえず、もう暴れるのは止めてくれ。それと、主はやてには、じきにこの抑制結界も消えるので、そうしたら、俺の居る辺りに全員で降りて来るよう、お前の方から連絡しておいてくれ。》
今回、ザフィーラは通信機など持って来ていないのです。
《ああ、解った。すぐに伝えるよ。》
こうして、事態は急転直下し、唐突に一段落してしまいました。
そこで、カナタは、ふとツバサとユリアに声をかけました。
「ほら、二人とも。いつまで膝をついてるつもり? さあ、立って、立って」
カナタは両手でそっと二人の手を引き、立ち上がらせます。
「いろいろあったけど……ここはひとつ、仲直りってことで、いいかな?」
「いや。仲直りも何も……」
「そもそも、わたしたち、仲違いなんてした覚えは無いんですけど」
ツバサとユリアは息もぴったりにそう応えました。
「じゃあ……ボクらはこれからも、『友達』ってことで良いのかな?」
「ええ。ユリアにそう思ってもらえるのなら」
「もちろんです。いろいろありましたけど、これからも、よろしくお願いします」
「よぉし。じゃあ、ボクらはこれからも、ずっと友達だ」
カナタの主導で、三人は互いに手に手を取って笑い合いました。
これで、改めて「仲良し三人組」の結成です。
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