【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第7章】アウグスタ王国の王都ティレニア。
【第4節】運命の出逢い? ユリア、登場!
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位です。》
カナタ《そこから、お見合いの話が来るってことは……もしかして、ユリアの家も、かなり偉い身分なの?》
ツバサ《ええ。少なくとも、伯爵以上でしょう。どうやら、私たちはいきなり「当たりくじ」を引き当てたようですよ。》
カナタ《いやあ。やっぱり、日頃の行ないが良いと、いざって時に幸運が舞い込むものなんだねえ。》
ツバサ《それって、普通、自分で言いますか?(呆れ顔)》
ユリア「ああ……。やっぱり、ちょっと呆れちゃいますよね?」
(彼女はツバサの呆れ顔を何やら誤解してしまったようです。)
ツバサ「あっ、いえ! その……ただ単に、驚いたんです。魔法のこととか、私たちにはよく解らないので」
カナタ《Aランク魔導師がよく言うよ。》
ツバサ《すみませんが、カナタ。少し黙っててもらえますか?(軽い苛立ち)》
カナタ《はい、はい。(笑)》
ユリア「そうだったんですか。……ああ! すみません。突然ですけど……そう言えば、まだお礼も言っていませんでしたね」
ツバサ「はい?」
ユリア「最初、お二人に受け止めてもらえなかったら、わたしは、きっと背中から落ちてケガをしていただろうと思います。本当に、ありがとうございました」
ツバサ「ああ! いえ。こちらこそ、すみませんでした。あなたもきっと、私たちの姿に気づいて慌てたりしなければ、あそこまで大きくバランスを崩したりはしていなかったのでしょう?」
ユリア「ええ。まあ……そうかも知れませんけど……今日はこんな服装ですから、それでなくても、多分、尻餅ぐらいは突いていたと思います」
ツバサ「では、多少の迷惑はお互い様、ということで」
ユリア「……はい!」(と、とても嬉しそうな表情。)
「さて、それでは、下町の南西区に行く前に、もう一つだけお訊きしておきたいのですが、ユリア。そこへは一体何をしに行くんですか?」
「実は、その……人を探したいんですけど……。あ、そうだ! お二人は、下町でこんな風貌の女性を見かけませんでしたか?」
ユリアはそう言って、バッグのポケットからきれいに折りたたまれた一枚の紙を取り出し、それを拡げて二人に「とある女性」の似顔絵を見せました。一体誰が描いたものなのか、驚くほどに写実的な筆致です。
しかし、カナタはそれを見るなり、思わず驚きの思念を上げました。
《ええっ! ツバサ、これって……。》
《髪型が少し違うだけで、あとは提督にそっくりですね。》
内心ではこれほど驚いているのに、それを全く表情に出さないとは、カナタもツバサもさすがはプロの陸士です。
《じゃ、やっぱり、リインさんの推測が正しかったってコト?》
《ええ。どうやら、そのようですね。》
ツバサ「いえ。私たちは南西区の方には立ち
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