暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第7章】アウグスタ王国の王都ティレニア。
 【第4節】運命の出逢い? ユリア、登場!
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い」
 魔導師C「おう。任せとけ!(調子の良い笑顔)」

 三人の魔導師は順番に、その〈誘導路〉の端に低く浮かび上がった三枚の「光の円盤」の上に一人ずつ飛び乗りました。すると、彼等の体は急斜面を滑り降りるスノーボーダーのような速さで、淡く光る〈誘導路〉の上を走り始めます。
 そして、三人は重心移動で巧みにバランスを取り、ほとんど直角のコーナーもきれいに右へ曲がって行きました。これには、双子も思わず感心してしまいます。

 カナタ「へ〜え。何だか、スバルさんのウイングロードとウェンディさんのライディングボードを組み合わせたような感じの魔法だねえ」
 ツバサ「まあ、あの誘導路と円盤を作っているのは、誰か別の人のようですが……。いや、あるいは、この石畳の下に何か『仕掛け』が埋められているのでしょうか?」
 カナタ「う〜ん。何だか、それっぽい造りだなあ。……それより、ツバサ! 今の人たちが言ってた『赤毛の女性と黒髪の女の子』って、ヴィータさんとミカゲさんのことだよネ?」
 ツバサ「それ以外には、まずあり得ませんね。(キッパリ)」
 カナタ「ヴィータさん、何やってんだヨ! ボクらに対してはさんざん『お前ら、あまり暴れるなよ』とか言ってたくせに!」
 ツバサ「まあ、ここは『わざわざ王国軍の注意を引き付けてくれたのだ』と善意に解釈しておきましょう。……で、これからどうします?」(と、不敵な笑み。)
 カナタ(にやりと笑い返して)「現地の人から情報を得るにしても、やっぱり、貴族の方がいろいろ知ってると思うんだよね〜」
 ツバサ「解りました。いつもの『大物狙い』ですね」

 こうして、カナタとツバサは当然のごとく、魔導師Bの忠告を無視して、さらに先へと進んで行ったのでした。

 さて、カナタとツバサはそのT字路を右折して5番目の環状道に入り、また次のT字路を左折して上下道に入りました。
 確かに、ここから先はもう貴族の居住区のようで、壁の色合いや高さからして、ここから下の街並みとは随分と様相が異なっています。
 ところが、その上下道を何歩か進むと、いきなり何か重たいモノが体の上にのしかかって来たような気がして、双子は思わず足を止めました。二人は互いに顔を見合わせてうなずき合い、試しに何歩か下がってみると……また不意に重苦しい感触が消えます。
 ふと周囲を見渡すと、ずっと右の方にもずっと左の方にも背の高い柱が建っていて、二人は今ちょうど、その全く同じ形をした二本の柱を結ぶ直線の上に立っていました。
 柱の太さはせいぜい1メートルあまりで、高さの方は10メートルちょっとといったところでしょうか。よく見ると、そうした柱は数百メートル間隔で〈中央区〉一面に並んでおり、全体では何十本も林立しています。

 カナタ「あの柱って、もしかして……
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