【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第7章】アウグスタ王国の王都ティレニア。
【第3節】カナタとツバサ、潜入捜査開始。
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きないだろう。》
《じゃあ、衛生のために、わざわざ一手間かけて先端部を?》
《うむ。もう一つには、安全のためだろうな。串の先端部が尖ったままなら、そこに毒を塗り、こう持って背後から首筋の急所にブッ刺すだけで、普通の人間など簡単に殺すことができる。》
《怖いヨ! それ、発想が怖すぎるんだけど!》
《昔は、よくある殺し方のひとつだったんだぞ。》
《ええ……。》
カナタはここで、念話の相手をツバサだけに切り替えました。
《ねえ、ツバサ。ザフィーラさんの言う昔って、どれぐらい昔なんだと思う?》
《さあ……。八神家の皆さんは時おり、歴史的な話を、さも自分自身の体験談であるかのように語ってくれますからねえ。》
【もちろん、カナタとツバサはまだ『ザフィーラたちが元々、人間ではない』という事実を知らされてはいませんし、こうした念話がザフィーラには全部、聞こえてしまっていることにも気づいてはいません。】
《まあ、実際には、それ以上に『小児たちが間違って自分の喉に串を突き刺したりすることの無いように』と配慮した上での措置なのだろうが……大人の側に、そのために一手間かけるだけの余裕があるということは、それだけでも基本的には豊かで平和な世界だということさ。》
ザフィーラはそう言って、この話を締めくくりました。
見ると、街路のあちこちにはゴミ箱が置いてあります。三人は歩きながらの軽い食事を終えると、現地の人々がしているのと同じように、備え付けの「細い金属製の筒」に竹串を半ばまで差し込み、それをきちんとへし折ってからゴミ箱に捨てました。
それから、ザフィーラの合図で、カナタとツバサはまた一旦、人気の無い路地に入ります。
ザフィーラ《さて、最終的にはこちらから王宮区へ乗り込むことになるのだとしても、事前にもう少しいろいろと状況を把握しておきたいな。》
ツバサ《もうしばらく情報の収集を続ける、ということですね?》
ザフィーラ《うむ。そこで、考えたんだが、情報をより効率よく集めるために、ここで二手に分かれよう。オレは一人の方が何かとやりやすいし、お前たちも二人でしばらく自由にやってみろ。》
カナタ《いいんですかぁ!?》
(と、あからさまに嬉しそうな表情を浮かべる。)
ザフィーラ《ああ。ただし、いきなり相手のアバラを折ったりはするなよ。》
カナタ《いやいや。ボクだって、そこまで乱暴な人間じゃないですヨ。(笑)》
ザフィーラ《一応は、金も渡しておこう。これ一枚で、さっきのアレが六本ぐらいは買えるはずだが、あまり景気の良い使い方はするなよ。かえって怪しまれるからな。》
ザフィーラはそう言って二人に銀貨を五枚ずつ与え、それから、ツバサにはもう一つのアイテムを与えました。
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