暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第7章】アウグスタ王国の王都ティレニア。
 【第2節】ローゼン上陸部隊の部隊編成。
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大な貯水池」のような人工の湖がありました。

 第一次調査隊も、最初は上空からの映像だけを見て『これが王都の水源なのだろうか』と思ったのですが、実際に上陸して間近に見ると、その貯水池の水の「臭い」と「濁り具合」から考えて『それはちょっとあり得ない』ということが解りました。
 どうやら、それらの貯水池は、細菌活性魔法を駆使した「下水処理施設」のようなモノで、上水はどこか深い地下水脈から直接に魔導機関で()み上げているようです。
 そうした一連の説明を踏まえて、はやては最後にこう話をまとめました。
「要するに、この都には上下水道が完備されとる可能性が高く、市内の衛生環境も『それなりに』良好なものである可能性が高い。それでも、『現地の技術力だけで、そんな魔導機関を造れるのか』と言われると、それは相当に疑わしい。そこで、管理局の〈上層部〉も、今では『この都の地下には、何らかの「古代ベルカの遺物」が隠されているのではないか』と考えとるんや。
 それが『危険なロストロギア』である可能性は極めて低いとは思うんやが……みんなも、何や得体の知れんモノを見つけたら、下手に(つつ)いたりせずに、報告を上げるようにしてな。上陸時の注意事項に関しては、以上や」


 時刻は8時半。
 他には特に質問も無かったので、全員で別室に移り、あらかじめ「現地人らしい服装」に着替えておくことになりました。
 という訳で、突然ですが、ここで「コスプレのお時間」です。(笑)

 さて、実験艦〈スキドブラドニール〉の上陸部隊用の「居住区画」はごく単純な二層構造で、下の階の奥半分は「まるで体育館のような広さ」の転送室となっていました。一方、その階の手前半分は、これまた似たような広さの貨物用スペースになっています。
 そして、そこには、「レールウェイにおける大型車両のようなサイズ」の巨大なトレーラーハウスが二つ置かれていました。どうやら、これらのトレーラーハウスは、艦外から転送で「直接に」この転送室へと持ち込まれてから、こちら側に牽引(けんいん)されて来たモノのようです。
 また、それらのトレーラーハウスは、どちらも実体としては「巨大なウォークイン・クローゼット」であり、一方が女性用で、他方が男性用でした。
 そこで、総勢27名の男女は女性14名と男性13名に分かれ、各々はやてとザフィーラの指示に従って、それぞれのトレーラーハウスに上がり込んだのでした。

 大きな車輪の高さの分だけ何段かの階段を(のぼ)り、両開きの引き戸を開いて、そのトレーラーハウスの中に入ると、『まずそこでスリッパを()いでから、もう一段高い(ゆか)の上に素足で上がる』という形式になっていました。
(全員、自分の「靴」は最初から四人部屋の方に置いて来ています。)
 トレーラーハウス
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