【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第7章】アウグスタ王国の王都ティレニア。
【第1節】予定の急変と新世界への到着。
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ーバランス」をいきなり崩してしまうことになる訳ですから、長期的に見れば、デメリットの方が遥かに大きいのです。
【それは、『新暦89年の事件でバルギオラ帝国が崩壊した後、第44管理外世界ケイナンがひどい内戦状態に陥ってしまった』という事例を見れば明らかでしょう。
はやてとしては、間違っても、このローゼンをケイナンや古代ベルカのような、戦乱の絶えない世界になどしたくはないのです。管理局は、管理外世界の「内戦」にまでは介入できないのですから。】
なお、その王都の「市門」は外壁の八方位に等間隔で配置されていましたが、そうした市門の両脇には、いずれも塔が建っており、それらの塔にはそれぞれに見張りの兵士らが立って、王都の「周辺」に目を光らせていました。
また、その王都は、人為的な植林による「環状の森」によって周囲を大きくぐるりと取り囲まれています。
より正確に言えば、その森は、各市門からそれぞれ真っ直に伸びた「幅広い八本の街道」によって45度ずつに分割されており、「完全に閉じた環」には成っていませんでした。はるか上空から見ると、『曲線の長さが3.3キロメートルあまりで、厚みはその一割ほど』の円弧を八つ組み合わせて円にした、という形です。
おそらくは、『現実に戦争が起きた際には、この森の中に伏兵を配して防衛線とする』という考え方で、最初から「計画的に」植林された森なのでしょう。
実際、単位面積あたりの樹木の密度は、森の外側ほど高く、内側ほど低く、森の中には処々妙に開けた空間もありました。見るからに、「伏兵を待機させるのに適した場所」です。
しかし、幸いにも、今はそうした意味での有事ではなく、軌道上から見た限りでは、それらの森の中には誰もいませんでした。あるいは、普段から「禁足地」という扱いになっているのかも知れません。
そうなると、やはり、見張りの兵士たちの目を避けるためにも、まずは「その森の奥にある開けた空間」に転送で密かに上陸し、そこからすぐ街道に出て、市門までの2キロメートルたらずは地道に歩いてゆくのが得策でしょう。
そうしたアギトによる一連の解説も8時すぎには終わり、続けて、はやては部隊編成の話に移りました。
【話の途中ですが、字数の都合により、一旦ここで切ります。】
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