【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第7章】アウグスタ王国の王都ティレニア。
【第1節】予定の急変と新世界への到着。
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答えました。しかし、唐突な「予定の変更」に一同は愕然となります。
はやては続けて、カナタとツバサに改めて謝罪の言葉を述べました。
「二人とも〈本局〉の食堂では騙して済まんかったなあ。実は、あの会話は『敵』の一員に盗聴されとったんよ」
「うわ〜。そうだったんですか〜。ボクら、キレイに騙されてたな〜。(苦笑)」
「それでも、私たちが騙されたことで『提督の策』が何かしら功を奏したのなら、それはむしろお役に立てて良かったのだと思います」
「そうか。君たちからそう言ってもらえると、私としても気が楽や。……それでは、みんな! この食事と『情報の再確認』が終わったら、早速、上陸の準備に取り掛かるで!」
何とも驚くべき急展開ですが、実のところ、全員がすでに暇を持て余していたところだったので、予定がいきなり一日半(36時間)繰り上がっても、特に誰も不満を訴えたりはしませんでした。むしろ大歓迎といった雰囲気で、もちろん、提督に少しばかり騙されていた件に関しても、みな、カナタやツバサと同様、不満など全くありません。
あえて言うならば、ヴィクトーリアたち三人だけは、この状況をいささか残念に感じていました。
《これは、何と言うか……例の話を切り出す機会が無くなってしまいましたね。》
《そうね。まあ、この状況では仕方が無いわ。今、ここで陸士たちの「やる気」に水を差す訳にも行かないし……。やっぱり、あの話をするのは、新世界での任務がすべて終わってからにしましょう。帰途にも18時間はかかるはずだから、その程度の機会はまたあるでしょう。》
《でも、お嬢様。新世界での任務って、実際のところ、何日ぐらいかかるものなんですか?》
《それは『アインハルトさんが今、現地でどういう待遇を受けているのか』によっても、かなり変わって来ると思うわ。……本当に、ヴィヴィオさんの出産までには間に合うと良いのだけれど。》
【くどいようですが、三人はこうした念話が『ザフィーラにだけは「丸聞こえ」である』などとは、夢にも思ってはいません。】
全員が食事を終えたのは、7時半を少し過ぎた頃のことでした。
機械人形たちはリインの指示に従って27人分の食器を回収し、各人の前にはただ「お茶の入ったグラス」だけを残して、めいめいにワゴンや台車を押しながら、ホールから退出して行きます。
そこで、早速、「新世界ローゼンに関する情報の再確認」として、正面の大スクリーンには一連の資料映像が映し出されました。そして、もっぱら八神アギト三等空尉がそれに的確な解説を加えていきます。
さて、ローゼンは、惑星本体としては、ミッドチルダや地球などと同様の「全く標準的なサイズ」の可住惑星であり、具体的に言うと、『赤道半径は6440キロメートルほど、質量は地球の3%増し』でし
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