【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第7章】アウグスタ王国の王都ティレニア。
【第1節】予定の急変と新世界への到着。
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せるが、総員、今からすぐに広間の方へ移動してほしい」
ザフィーラはそれだけ言うと、今度は道を開けるように脇へと退き、右手で皆に退出を促しました。
率先して広間に向かったのは、三人の陸曹たちです。他12名の一般の陸士たちも、彼等に率いられるようにしてその後に続きました。
《これって、新世界での行動計画が出来上がったから発表する、ってことなのかな?》
《確かに、理由はそれぐらいしか思いつきませんが……新世界への到着は明日の夜9時の予定でしたよね? 今日のうちに、しかも朝食の時間に、わざわざそれをする必要なんてあるんでしょうか?》
カナタとツバサはこの状況に何やら少し不自然なものを感じ取っていましたが、おそらく、今ここでザフィーラに訊いても、『そう急くな。どうせ、すぐに判ることだ』とでも返されてしまうことでしょう。
双子はヴィクトーリアたち三人とともに、半ばザフィーラに後ろから追い立てられるようにして、一般の陸士らの後に続いたのでした。
「上陸部隊用の居住区画」にあるホールは、元々『普通の学校の教室よりも、一回りほど大きいだけ』という程度の広さで、床面積で言えば、先程までいた談話室と比べてもそれほど大きな違いはありませんでした。それでも、廊下を挟んですぐ向かいに倉庫のような部屋があり、そこから椅子やテーブルを自由に出し入れできる造りになっているのが、良いところです。
実際に、機械人形たちが「片側四〜五人掛けの細長いテーブル」を六つ、「縦横比が1対2となる長方形」の外側に貼り付けていくような形で並べてみると、その周囲には余裕で27脚の椅子を置くことができました。
また、そのホールには「まさに学校の教室のように」前方と後方にひとつずつ出入口が設けられていたのですが、一同が後ろの入口から入室した時には、すでにアギトとミカゲが「正面のスクリーンを背にした」一番前のテーブル(五人席)の両端の席に陣取っており、そのテーブル全体が八神家の席であることを言外に主張していました。
なお、リインは独り、テーブルに囲まれた内側の空間に立っています。
一同はリインの指示に従って、左右に分かれて前の席から順に詰めてゆく形で着席していったため、結果として、一番後ろのテーブル(四人席)が、カナタとツバサとザフィーラとリインの席になりました。
リインは、ザフィーラとカナタとツバサを立たせたまま、一旦、そのテーブルの「通路の側の端」を後ろの壁際まで押し込み、テーブル全体を斜めにして「閉ざされた長方形の空間」から外へと脱け出します。
そして、それを合図に、後ろの入口から六体の機械人形たちが順番にワゴンや台車などを押して
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