第49話 劉備に気に入られる?
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免被ります。
「私とあなたは水と油です。それに・・・・・・。あなたの考え方は虫酸が走るんです」
劉備にオブラートで包んだ言葉は彼女に伝わらないと思いました。
私は彼女に歯に衣を着せぬ物言いをしました。
「・・・・・・。私も劉ヨウさんの考えは間違っていると思います。でも、あなたと私は仲良くなれると思うんです」
私は彼女の笑顔にどっと疲れを覚えました。
これが劉備マジックでしょうか?
彼女は人の感情は一切無視して、自分の想いを他人に押し付ける迷惑な人物だと悟りました。
「あなた何を言っていますの!さっきは正宗様に失礼な発言をしていたくせに」
麗羽は劉備の言葉に憤っているようです。
「私も麗羽殿と同じ意見です」
麗羽の発言に揚羽も賛同しました。
「そ、それは・・・・・・」
麗羽の剣幕に劉備は縮じこまっています。
「まあまあ、麗羽。桃香も悪気があった訳じゃないんだ。桃香だって反省している。うじうじ起こったことを蒸し返さなくてもいいだろ」
白蓮が麗羽の仲裁をしてきました。
「白蓮さん、あなたはどちらの味方ですの!そんな失礼な人の肩を持つなんて理解できませんわ!」
麗羽は白蓮に怒りの矛先を変えました。
「麗羽、私は桃香と麗羽、両方の味方・・・・・・」
麗羽の剣幕に白蓮は尻すぼみになりました。
私は一度嘆息しました。
白蓮が可哀想です。
彼女に非があるわけでないです。
私が劉備と縁を持ちたくないだけです。
ここは白蓮の顔を立ててあげましょう。
「麗羽、ここは白蓮の顔を立ててあげよう」
私は麗羽の肩に手をかけ、彼女に声をかけた。
「正宗様。・・・・・・。分かりましたわ」
麗羽は劉備をひと睨みすると私の後ろに下がりました。
「よろしいのですか?」
揚羽は私の顔を伺いました。
「ああ、構わない。これもまた天意だと思って諦めるしかない。白蓮がいなければ無視するんだが、そうもいかない」
後半は揚羽にしか聞こえないように言いました。
「劉備殿、私の真名は正宗だ」
私は劉備に向き直り短く自分の真名を伝えた。
劉備が今後、私に厄介ごとを持って来たら、多少強引でも排除すればいい。
もし、天の御使いが劉備の元に現れたら、公然と天の御使い共々彼女を逆賊として討伐してやります。
「私は劉備、字は玄徳、真名は桃香です。正宗さん、お互い頑張りましょうね」
桃香は爽やかな笑顔で私に微笑みました。
彼女の笑顔は『太陽のような笑顔』という言葉がピッタリだと思いました。
この笑顔で多くの者を騙していくと考えると、犠牲者が哀れに思えました。
もし、原作を知らなかったら
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