【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第6章】ベルカ世界より、いよいよ新世界へ。
【第8節】三日目の朝。コニィ、秘密の告白。
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どサ……。》
こうして、カナタは『自分はまだこの状況に納得できてはいない』という気持ちのまま、コニィの個人的な秘密を一方的に聞かされる羽目に陥ったのでした。
コニィはまず、カナタの全身を抱きしめたまま後ろに倒れ、みずからカナタの下敷きになりました。そこから、お尻を中心にして体を90度くるりと回し、自分の脚とカナタの脚をベッドの外に出した形で上体を起こします。
結果として、コニィは深く腰を引いてベッドに座り、大きく開いた両脚の間にカナタをちょこんと座らせたような形となりました。
「昨日、ベルカを離れてから、私は『新暦81年のIMCS世界代表戦で、お嬢様の付き人としてモザヴァディーメへ行った時、自分が何をどう「はしゃいだ」のかは秘密です』というお話をしましたが、お二人とも、覚えていらっしゃいますか?」
「はい。もちろん」
ツバサのそんな声に合わせて、カナタも背後から抱きしめられたまま、大きくうなずいてみせます。
「実は、私は肉体的には随分と早熟な女児で、14歳の頃には『もう誰が見ても成人にしか見えないような体格』をしていました。背丈だけでなく、胸部や臀部も含めて」
《ええ……。》
《まあ、ジャニスさんの例もありますから……そういう方も、ごく一部にはおられるんでしょうねえ……。》
「そのせいで、私自身もいつの間にか、自分がもう成人になったようなつもりでいたんです。……ところで、お二人は『ミッドを始めとする主要な管理世界の法律では、おおむね15歳が「性交許可年齢」とされている』という話を御存知でしょうか?」
「はい。それは、もう常識の範疇ですから」
カナタも再び、ツバサの声に合わせて無言でうなずきました。
「それで、私も新暦81年に15歳になると、『どこかにイイ男はいないものか』と、それとなく身の回りで物色し始めたのですが……」
《ええ……。それは、ちょっと早熟すぎるんじゃないの?》
《いわゆる「肉食系処女」というヤツでしょうか?》
「よく考えたら、ダールグリュン家はミッドでも有数の名家であり、私もまた『同家のお嬢様にお仕えする侍女』という身の上なのですから、『あの侍女の素行には問題がある』などと世間の噂になってしまっては、お嬢様やダールグリュン家の評判にまで傷がついてしまいます。そう思えばこそ、ずっと自粛していたのですが……。
私は、お嬢様に随行する形でモザヴァディーメへ行き、生まれて初めて『周囲にはダールグリュン家のことをよく知っている者など一人もいない』という状況に立たされた時に……何と言いますか。不意に心の箍が外れてしまったのです」
そこでコニィが語ったのは、要するに、
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