【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第6章】ベルカ世界より、いよいよ新世界へ。
【第7節】各人の兄弟姉妹に関する雑談。
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は感情も露わにそう吐き捨てました。どちらも小児の頃の話でしたが、今もなお当時の怨みは消えていないようです。
《うわ〜。純朴とか、温厚とか、自分で言っちゃってるよ、この人。》
《まあ、本人の主観としては、そうなんでしょうねえ。》
カナタとツバサは、二人だけの念話になると、割と平気で辛辣なことを言います。
フェルノッドは、もうしばらく愚痴めいたことを言ってから、自分の話を終えました。年齢順で、次はオルドメイ(21歳)が話をします。
彼は、まず「キルバラ地方には今も〈外1キルバリス〉からの移民の末裔が数多く住んでおり、自分の肌が浅黒いのもその血筋のせいであること」を述べた上で、『自分には、姉と弟が一人ずついて、自分は三人姉弟の真ん中である』と語りました。
すると、先程の「ジェレミスの話に乗ったディナウド」のように、ガルーチャスもオルドメイの話に乗っかって、こう続けます。
「ああ! それなら、オレと全く同じ家族構成ですね。ウチも、父と母と姉と自分と弟の五人家族なんですよ」
「そうなのかい。こんな偶然って、あるんだねえ」
ガルーチャスは両親がキルバラ地方の出身なので、オルドメイには最初から一定の親近感を抱いていたのですが、この話でなおさらそれが募ったようです。
二人はもう少しだけ「自分と姉弟との年齢差」などについて語ってから、ゼルフィに順を譲りました。
それを受けて、ゼルフィ(19歳)は、こう語り出します。
「私の家の家族構成は、フェルノッドさんと同じです。私にも、兄と妹が一人ずついて、兄にはすでに妻と1男があります」
「ああ。その1男が、ホールで言ってたクラウス君ですね?」
カナタが思わず口を差し挟むと、ゼルフィも笑ってうなずきました。
「まあ、ファーストネームは別にあるんだけどね。……私の両親は、自分たち自身の経験から『兄弟姉妹も、齢が近いとケンカになりやすい』と考えて計画的に出産したので、私は兄とも妹とも、7歳も齢が離れています。
おかげで、ケンカの起きる余地も無く、三人ともとても仲良しです。ただ、妹は……兄とは14歳も齢が離れているので、昔から『共通の話題』が何も無かったようで……結果として、私にベッタリになってしまいました」
「そうか! 4歳差では、まだ足りなかったのか!」
フェルノッドはいかにも悔しげな口調で、そんな感想を述べました。
「ということは、残りの者たちは、みな長兄や長姉なのか?」
ザフィーラの言葉には、エドガーやコニィも含めて、七人全員がうなずきました。
エドガーとコニィは『自分たちは最後で良いですから』と他の五人に順を譲り、四人の陸士らは、例によって陸曹に順
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