【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第6章】ベルカ世界より、いよいよ新世界へ。
【第6節】ヴィクトーリアの思惑とIMCSの話題。
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ト対テラニス戦と、83年のアインハルト対ミウラ戦は、まさに決勝戦と呼ぶに相応しい試合内容でした。
正直なところ、観ていて、『ああ。自分の実力では、この女性たちには勝てないな』と思いましたよ。実際に、『IMCSで、「男子の部」と「女子の部」を分けることって、本当に必要なんだろうか?』とさえ思えて来るほどでした」
「確かに、上級者同士であれば、実力に差なんてありませんけどね。それでも、初級者のうちは『男女の体力差』が大きくモノを言うので、やはり、分けざるを得ないでしょう。いくら身体強化魔法があっても、何ラウンドも全力で動き続けるには、やはり、相当な『基礎体力』が必要になりますから」
「ううむ。確かに、地区予選の序盤から男女混合にしてしまっては、さすがに男性選手にばかり有利すぎるでしょうなあ」
そうした会話が一段落した頃、15時半を少し過ぎた頃には、エドガーもまた談話室に戻って来ました。
「取りあえず、お嬢様は薬を飲んでお休みになりました。おそらく、夕食の時間までには起きて来るでしょうから、それまでしばらく静かに寝かせてあげてください」
そうして、談話室ではその後もいろいろと雑談が続いた訳ですが、17時すぎになると、エドガーの言葉どおりに、ヴィクトーリアもまた元気に起きて来て、再び談話室に21名全員が揃います。
そして、18時になると、一同はそのまま談話室で夕食を取ったのでした。
一方、はやては16時前に、ようやく自分の部屋に戻って来ました。
「随分と時間がかかったようですけど、はやてちゃんも遊んで来たんですか?」
リインが、質問と言うよりは確認の口調で出迎えます。彼女の少し冷やかすような笑顔を見て、はやても苦笑まじりにこう答えました。
「済まんなあ。ミカゲがハコ割れ寸前やったから、ちょぉ手ぇ貸して来たわ。……リインも、暇なんやったら向こうの部屋を覗きに行ってもええんやで?」
「私は、麻雀、あまり得意じゃありませんからね。わざわざ自分からカモられに行く必要も無いでしょう。(苦笑)それに……もちろん、他の皆さんにはまだ言えない話な訳ですが……私たち八神家のメンバーにとっては、ローゼンでの一件を片付けて、もう一度ベルカに戻って来てからが『本番』なんですよね?」
これまた、質問ではなく、確認の口調でした。いつしか、リインの表情は随分と不安に駆られたものとなっています。
それを見かねたのか、そこで不意に、シャマルが会話に加わりました。
「こちらの件はもう片が付きましたから、そういうことになりますけど……。リインちゃん。それはまだ何日も先のことなんですから、今のうちからそんなに気を張っていては、疲れてしまいますよ」
「ええ。まあ……理屈は、そのとおりなんですけど……」
リイン
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