暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第6章】ベルカ世界より、いよいよ新世界へ。
 【第6節】ヴィクトーリアの思惑とIMCSの話題。
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た現地の代表選手が、そのまま決勝戦でもKOで勝利し、その年の『次元世界チャンピオン』になりました。
 そう言えば、今まで訊いていませんでしたが、この中には、IMCSに出場した経験のある方は、いらっしゃらないんですか?」
 コニィとふと視線が合った拍子に、ワグディスが確認の口調でこう問い返します。
「IMCSって、規定では10歳から出場できることになってますけど、実際には12歳からの、初等科を卒業してからの出場がほとんどですよね?」
「そうですね。ウチのお嬢様も12歳から始めたと聞いております」
「10歳や11歳では無理に出場しても、『大人モードへの変身魔法』とかが使えなければ、体格の差が大きすぎてなかなか先の方までは勝ち進めないだろうからなあ」
 コニィの言葉に、ザフィーラもそう口を添えました。
《あ〜。やっぱり、ヴィヴィオ姉様(ねえさま)たちって、かなり特殊な存在だったんだな〜。》
《そうですね。79年度の地区予選では、10歳児など、本当に「ナカジマジムの三人組」以外には見当たらなかったと聞いています。》
 カナタとツバサも、念話でそう語り合いました。

 そこで、ワグディスは互いに同室となった四人組(彼自身とレムノルド、ドゥスカンとサティムロ)を代表して、こう言葉を(つな)げました。
「僕たちは四人とも、初等科を卒業してから、12歳ですぐに陸士訓練校へ進んでしまったので、時期的な意味で、IMCSに出ている余裕は全くありませんでした」
 それに続けて、ガルーチャスが同じ一貫校を出た四人組(彼自身とディナウド、ゼルフィとノーラ)を代表して、こう述べます。
「オレたち四人も、初等科を出てすぐに一貫校でしたからね。興味はあったんですが、実際には出場する余裕なんてゼンゼン無かったんですよ」
「そうですか。……そう言えば、私は昨日、マチュレアさんとフォデッサさんから『自分たちは中等科を出てから訓練校に入った』とお聞きしましたが?」
 話を振られた二人は、何やら恥ずかしげに顔を少し(うつむ)けながら、こう答えました。
「確かに、状況さえ許せば、一度ぐらいは出てみたかったんですけどねー。私らの場合は、その……経済的な余裕が無くて……」
「開催地が地元なら、まだしも、はるか首都圏っスからねえ。運賃と滞在費だけでも、もうマジ無理っスよ」
(ああ。実家が貧乏って、やっぱり、シャレじゃなかったんですね……。)
 コニィは黙ったまま、ただ小さくうなずきました。

 ジェレミスとオルドメイも、彼女らと同じく「初等科、中等科、訓練校」という経歴の持ち主でしたが、『中等科の頃は、まだそれほど格闘が得意だった訳でも無く、正直なところ、IMCSにもそれほどの関心は無かった』のだそうです。
 となると、残りは、高等科まで卒業してから陸士訓練校
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