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魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第6章】ベルカ世界より、いよいよ新世界へ。
 【第5節】他人(ひと)には言えない八神家の状況。
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すぎてしまう……などといったことも間々(まま)あるんよ」

「それが、『主観の共有』デスか? ……それは、単に『その場の雰囲気に()まれている』というだけのコトなのでは?」
「まあ、悪い方に(とら)えれば、そういう解釈にもなるんやろうけどな。(苦笑)それでも、実際に人々の心理に働きかけて、何かしら周囲の状況を変えてゆく作用力(ちから)になるのなら、それを『オカルトだから』というだけの理由で頭から否定することは、かえって非合理的な態度ということになるんと(ちゃ)うやろか? 私はそう思うとるんよ。
 と言うても、これは、あくまでも『流れとか、何かしらそういったオカルトじみたモノを、あえて理屈で説明するならば、こういう説明になるだろう』というだけの話なんやけどな」
 はやては、やや苦笑気味にそう言って、一連の説明を終えました。

「それで……結局のところ、『流れ』は()るんデスか? 無いんデスか?」
「それは『有ると思えば有るし、無いと思えば無い』としか言いようが無いなあ。有るか無いかを客観的に断言できるのなら、それはもう科学の領分なんやから」
 はやての説明を聞いても、ミカゲはまだちょっと納得のできていない表情でした。
 それでも、6巡目のツモを引くと、不意にその表情が変わります。
「ミカゲも何だか、ミカゲに流れが来ているような気がして来たデス」
「意外とこういうモノやろ? まあ、間違っても『来いと念じれば来る』という性質のモノでは無いから、その点は注意が必要やけどな」
「そういうコトをマジで念じ始めちまうと、悪い意味での『ギャンブラー』へ一直線だからな。注意しろよ」
 ヴィータも笑って、はやての言葉にそう付け足しました。

 結局、この回、ミカゲは親満をアガって1万2千点の加算となり、先程のクソ手を含めると、得点はすでに3万点を超えました。
 やがて、はやての参戦から30分あまりで西場(シャーバ)が終わると、はやては『これでもう自分の役目は終わった』とばかりに席を立ち、リインの待つ自室へと戻って行きます。
 ミカゲはしばらく心細そうにしていましたが、その後も流れに乗って(?)北場(ペーバ)でも快進撃を続け、この一荘(イーチャン)戦では、昨日から通算七回目にして初めての一位となったのでした。


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