【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第6章】ベルカ世界より、いよいよ新世界へ。
【第3節】古代ベルカに関するエドガーの講義。
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万平方キロメートルといったところでしょうか。
(ちなみに、日本の国土面積は、全部で37万8千平方キロメートルほどです。)】
「さて、今からおよそ千四百年前に、〈空白の時代〉が終わり、『古代ベルカ時代』が始まった訳ですが……古代ベルカの最盛期、いわゆる〈第一中間期〉の末には、総人口も現在のミッドの2.6倍に近い25億人余に達していました。ユーノ・スクライア教授の推計によれば、『東西と南の三州にそれぞれ7億人あまりが、北部州にはその半分ほどが、中央の聖王直轄地には数千万人が、それぞれ暮らしていただろう』とのことです。
どうやら、北部州では気候が厳しかったため、面積は南部州と同じでも、同程度の人口を養うことはできなかったようですね。まあ、『だからこそ、グンダハール王国のエルデンクロース王家は、〈第二戦乱期〉の最中に北部州を統一することができた』とも言える訳ですが」
「その第二戦乱期というのは、具体的にはいつ頃のことなんですか?」
レムノルド(18歳)の「今さら」な問いにも、エドガーは面倒くさがること無く、次のように答えました。
「昔は、『千年以上も前から聖王戦争の時代に至るまで、八百年ちかくにも亘って一連の〈古代ベルカ戦争〉が延々と続いていた』かのように思われていましたが、近年になって、その八百年ちかくの間には、『実は、大陸全体規模での戦乱は起きていなかった、比較的平和だった時代』が二回、それぞれ240年ほど続いていたことが明らかとなり、ユーノ・スクライア教授はそれらを〈中間期〉と名付けました。
つまり、古代ベルカ歴で言う『およそ241年から1031年までの790年間』は、実際には『五つの時期』に分かれており、現在では、おおよそのところ、第一戦乱期が120年ほど、第一中間期が240年ほど、第二戦乱期が140年ほど、第二中間期がまた240年ほど、最後に、〈聖王戦争〉の時代である第三戦乱期が50年ほど続いたものと考えられています。
今年は新暦95年で、古代ベルカ歴に換算すると1393年ですから、古代ベルカ歴で600年頃から始まった〈第二戦乱期〉は『800年ちかく前から660年ちかく前までのこと』という計算になります。ミッドで言うと、『旧暦以前』の時代ですね」
【実際には、第一戦乱期は古代ベルカ歴300年頃から始まり、ほんの60年ほどで終了していたのですが、そうした史実が正確に把握されるのは、新暦96年に〈冥王イクスヴェリア〉が覚醒し、そのように証言してくれた後のことになります。】
「この第二戦乱期は最も長く続いた戦乱期であり、この時代には数多くの貴重な歴史資料が失われてしまいました。そのため、私たちが『古代ベルカ』という用語から普通に連想できるような状況や物事は、実のところ、その大半が『第二
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