【第一部】新世界ローゼン。アインハルト救出作戦。
【第6章】ベルカ世界より、いよいよ新世界へ。
【第1節】艦内生活、二日目の朝の様子。
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管理世界でそれなりの数が売れてしまっていたのよ。しかも、『そうした最新型の〈シフター〉は、実は年単位で保存が効く薬物ではない』という話だから、遅くとも年内には、ミッドの『どこか人口の多い土地』で使われることになるだろうと思うわ」
マチュレアとフォデッサは眠気のせいもあって、ずっと聞き役に徹していたのですが、これにはさすがに嫌そうな呻き声を上げてしまいました。エルセア地方も、全体としてはかなり人口の多い土地だからです。
すると、ヴィクトーリアは何やら少し申し訳なさそうな口調で、さらにこう言葉を続けました。
「それで……実は、もう一つ『嫌なネタ』があるのだけれど……今、ここで話してしまっても良いかしら?」
「正直に言うと、気持ちとしては、あまり積極的に聞きたい気分では無いんですが……多分、早めに聞いておいた方が得策なんでしょうね。どうぞ、聞かせてください」
ゼルフィが「潔い諦めの口調」で答えると、ヴィクトーリアは小さくうなずいて、もう一つの「嫌なネタ」を語りました。
「私たちは、昨年の事件で〈シフター〉に関するデータをおおよそ把握していたから、今年の事件でも〈シフター〉への対処それ自体は割と上手くできたのだけれど、今回はさらに〈AMF発生装置〉を搭載した半自律型の機械兵器〈ガジェット・ドローン〉まで登場したから、それで当初の想定よりも随分と面倒な事件になってしまったのよ」
そうした半自律型の機械兵器〈ガジェット・ドローン〉の存在が初めて管理局に報告されたのは、実は、もう20年以上も前のことでした。
もう少し正確に言うと、新暦71年、なのはやフェイトやはやてたちが第162無人世界で初めて〈レリック〉を確保した際に遭遇したのが、「公式には」最初の記録です。
【この件に関しては、プロローグの「第1章 第7節」を(さらには、StrikerSのコミックス第1巻などを)御参照ください。】
その機体は、かつてジェイル・スカリエッティが〈ゆりかご〉の格納庫に搭載されていた大昔の(ただし、今なお現役の)人間より少し大きいサイズの「多脚型ドローン」を参考にして新たに設計・製作した「簡易型」であり、外見的には「直立した人間大のカプセル」のような形状をしていました。
後に、管理局ではこの簡易型を「ガジェット・ドローンT型」と命名しましたが、ヴィクトーリアが担当した今回の事件では、その「模造品」が犯罪に利用されたのです。
【ちなみに、新暦67年の1月には、後に管理局で「W型」と呼ばれることになる、この「多脚型ドローン」の運用実験で、高町なのは(当時11歳)が標的にされました。
その奇襲攻撃で、なのはが危うく死にかけ、リハビリに半年以上もかかった件に関しては、StrikerSのアニメ版などを御参照ください。
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