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第百四十七話 文化祭開催その一

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                第百四十七話  文化祭開催
 富美子は文化祭前日学校に寝泊まりするクラスメイト達を見て言った。
「寮にも帰らないのね」
「帰ってもいいけれど」
 ケニアから来たクラスメイトが答えた。
「もう今日はね」
「学校で休むのね」
「皆ね、富美子達もでしょ」
「帰ることも出来るけれどね」 
 大阪の団地にとだ、富美子は笑って答えた。
「今日はね」
「学校に残ってね」
「何かあったらね」
 その時はというのだ。
「すぐに動ける様にするわ」
「そうよね」
「寝袋あるしね」 
 寝る為のそれもというのだ。
「もうそこに入ってね」
「今日は寝るわね」
「そうするわ」 
 こう言うのだった。
「あんた達と同じでね」
「うちの文化祭ってこうするのよね」
「どうも伝統らしいわね」
「文化祭前日からその間は学校で寝泊まりする」
「生徒はね」
「そうよね」
「先生もね」
 生徒だけでなくというのだ。
「文化祭の間はね」
「学校で寝泊まりするのね」
「そうなの」
 まさにというのだ。
「そうしてるのよ」
「それが伝統ね」
「高等部と大学はね」 
「そうなってるのね」
「中等部はなかったけれど」
「そうそう、六時になったら帰れって」
 ケニアの娘はまさにと話した。
「そう言われてね」
「帰ってたわね」
「中学の時はね」
「だからね」 
 それでというのだ。
「中等部までは寝泊まりしなかったけれど」
「高等部からはなのね」
「寝泊りするのがね」 
 文化祭の間はというのだ。
「伝統よ」
「そうよね」
「別にお家に帰ってもいいし」 
 強制ではないというのだ。
「実際帰る子もいるけれど」
「学校に残る子が多いわね」
「寮生の子だってそうよね」
「私だってそうだしね」
 ケニアの娘は自分もと笑って話した。
「実際にね」
「寮すぐに帰られるでしょ」
「実際一度帰ってね」  
 そうしてというのだ。
「お風呂入って着替えてきたわ」
「そうしたのね」
「けれどね」
 それでもというのだった。
「こっちに戻って来たわ」
「それでここでお泊りするのね」
「寝袋に入ってね」
 そのうえでというのだ。
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