第六幕その一
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第六幕 足長おじさん
次の国は二十世紀初頭のアメリカを思わせる街並みそれに農村でした、ナターシャ達五人はその街並みを観て言いました。
「四姉妹の人達のお国は十九世紀中頃ね」
「その頃のアメリカだったね」
「それで今度は二十世紀初頭だね」
「同じアメリカでも違うわね」
「雰囲気がね」
「私が最初にこの国に来たのと同じ頃で」
ドロシーが五人にお話しました。
「私はカンサスにいたけれど」
「こちらは都会で」
「賑やかですね」
「大学もあって」
「何かと整っていますね」
「そうしたお国ですね」
「同じ時代のアメリカでも」
そうであってもというのだ。
「場所が違ったのよ」
「僕達がいたのはカンサスの大平原で」
トトも言います。
「僕達のお家の周りは畑以外なかったね」
「人と会うことも滅多になかったわね」
「そうそう、村どころかね」
ドロシーに応えて言います。
「お家はね」
「私達のお家だけで」
「周りにあるのは」
「何もなかったわ」
「そうだったね」
「そのカンサスとね」
ドロシーもお国の中を観ています、そのうえで言うのでした。
「ニューヨークとか東部の街や農園はね」
「本当に違うね」
「五十年位前でも」
「四姉妹の人達の頃もね」
「東部でね」
「やっぱり賑やかなんだよね」
「カンサスと比べるとずっとね」
それこそというのだ。
「違うわ」
「そうだね」
「アメリカといっても広いからね」
魔法使いも言います。
「東部とカンサスだとね」
「かなり離れているし」
「環境も違うね」
「そうなのよね、オーストラリアに行った時も」
「オズマ姫とはじめて会った時だね」
「あの時だってね」
まさにというのです。
「カルフォルニアを観てね」
「全く違ったね、カンサスと」
「あまりにも違っていて」
それでというのです。
「驚いたわ」
「そうだったね」
「それでこの国はね」
「私達がいた頃のアメリカでね」
「東部よ」
「そちらだね」
「ええ、じゃあ今からね」
ドロシーはあらためて言いました。
「お邪魔しましょう」
「そうしようね」
笑顔でお話してでした。
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